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  旅日記 no.215
「飛騨高山のブランド作り」
2008年11月5日
こんにちわ。金丸です。
今日は、「飛騨高山のブランド作り」の話です。

飛騨高山市の農政部の方から連絡があり急遽、岐阜県の飛騨高山に行くこととなった。実は、8月に飛騨高山の役場の方と、かぼちゃの生産組合の農家の代表の方がわざわざ東京にみえて、かぼちゃのブランド化をしたいが、そのプロデユーサーになってもらえるだろうかという話があったのだ。

そのあと、すっかり忘れていたが、正式に依頼したいとの話。しかし、今年度の事業だから早急にすすめなければならないということで、現地での会議となった。飛騨高山には、JAひだ、農業改良普及センター、農政部、農家の方々が迎えてくださり、昼食を食べて、6時間にわたるミーティングを行った。

事業名は「農林水産物・食品地域ブランド化支援事業」という農林水産省の新規事業。このところ各省で、ソフト事業ともいえる新しい予算が次々とでているが、その新しい取り組みに選ばれたのだから、嬉しい限りだ。

ブランド化にあがっているのは「宿儺(すくな)かぼちゃ」というひょうたんのようひょろ長いカボチャである。もともとは新潟にあった種から生まれたものだそうだが、農家が集まり大切に育ててきたもの。これをぜひブランド化したいと申請したところ事業予算がついたのだという。

会議でカボチャを使った料理が出てきたので、さっそく、調理をした板前さんを呼んでもらい解説をしてもらった。そして、料理の材料、料理法を具体的に話してもらった。つまり、そういう料理の仕方までを、全員が共有し、そこまで提案できるようにしたいということを話した。

さらに素材の歴史、環境、栄養価、栽培法などをテキスト化してもらうことをお願いをした。このテキストができたら、大阪と東京で、公開の試食会をマスコミとバイヤー向けに実施することを打ち合わせた。

それにしても楽しみになってきた。2006年、大分県の日本初の食育事業アドバイザーに就任、2008年総務省の日本初の地域力アドバイザーに就任、そして今回の日本初のブランド事業に就任と初物続きだ。これは新しいソフト事業に国が転換しているということである。

そして食が重要事項になっている。そのジャンルに抜擢されたということは、これまでの活動が認められたということだろう。活動のなかで確実に行ってきたのは、食材の背景、加工、栽培法、環境、料理までをテキスト化する手法である。それと公開のワークショップの開催で、料理までを学ぶというものである。

この手法はスローフードに学んだことだが、これまで全国700箇所をめぐり、日本のさまざまな食の現場にゆくなかで、オリジナルなテキストを作りたいと願ってきた。それが大分県で実現し、それが好評であったことから、各地で広がり始めた。

ブランド化には最適な手法だと思っていたので、今回の依頼は、まさに願いがかなったというものだ。ぜひともいい形で実現をしたい。

飛騨高山の翌日、島根県浜田市、出雲と講演会に呼ばれた。浜田市では、食のテキスト化とワークショップをぜひ一度公開で試みたいということで相談され、選ばれたのが「西条柿」という渋柿。これを歴史から渋を抜く手法、料理までに落とし、生産者から専門家まで呼んで、公開でティスティングまでをおこなったら、大好評であった。

また一つ、新しい地域にテキスト化とワークショップが広がった。浜田市の講演も好評で、あと4回連続で依頼があり、講座を開くこととなった。11月、12月、2月とめっぽう多忙で、また全国をめぐることとなった。嬉しい充実の毎日である。

■公開ワークショップのお知らせ
◎『根獅子の物語と究極のおにぎり』
メイン食材:棚田米、平戸天然塩
日時:11月30日(日) 9:30〜14:00
場所:根獅子公民館(平戸市根獅子町1437)
参加費: 1,000円/大人 500円/小人(定員70名)

平戸島の中西部に位置する平戸市根獅子町。「かくれキリシタンの里」としての文化、日本水浴場88選として全国に知られる「根獅子の浜」や先祖代々守られてきた棚田などの自然、そこに生きる根獅子の個性など多彩な資源を町歩きで体感します。根獅子の棚田で作られ釜炊きした棚田米4品種(コシヒカリ、ヒノヒカリ、赤米、黒米)を平戸天然塩で「究極のおにぎり」にして食べ比べます。付合せに根獅子産野菜の漬物と田舎汁をどうぞ!
※参加費には切支丹資料館の入館料も含んでいます。

問い合わせ・申し込み先:平戸・松浦地区観光人材育成協議会平戸事務局
(平戸市観光商工課内)
【電 話】0950-22-4111(内線2276)【 FAX 】0950-23-3399
【メール】氏名・住所・電話番号・職業を明記のうえ
kankou_jinzai@city.hirado.lg.jp まで
※交通アクセスは下記URLにて確認してください。
http://www.city.hirado.nagasaki.jp/jinzai/
※お申込はすべて先着順で、定員になり次第締め切りとさせていただきます。また、天候等により会場を変更する場合にはあらかじめ連絡致します。