最近の旅日記
過去の旅日記一覧
  旅日記 no.002
映画『スーパーサイズ・ミー』
2004年8月27日
こんにちは。金丸弘美です。

■ 先日、マグドナルドを3食毎日食べるとどうなるのか??
という映画『スーパーサイズ・ミー』の試写を観てきました
 この映画は、ブロンクス在住の肥満の少女が、太ったのはハンバーガーのせいだとマグドナルドを訴えたことがヒントで生まれたものです。訴えは却下されたのですが、では事実はどうなのか?
 健康体の監督自身が、自ら毎日3食のマグドナルド食を食べ、人体実験をしながら、同時に、医者、栄養士、弁護士、マグドナルドの広報、街頭インタビュー、学校給食、食品業界を取材し、全米20州の肥満で知られる州を巡り、マグドナルドを食べ歩きながら現地取材をするという、なんともユニークなドキュメント。
 アメリカは60パーセントが肥満という実態が次第に浮き彫りにされていきます。
 しかも何度か、監督は、栄養士、医者に定期検診を受けて、その体の状態をもドキュメントする。なんと三週間で、体重は11kg増、コレステロール値は65ポイント上昇し、脂が体にたまり肝機能障害になり、体脂肪は7パーセントアップ。心臓病と心不全になる恐れありと忠告を受けるまでになります。
 栄養士によるとカロリーオーバー200パーセントと言われる。一ヶ月のマグドナルドは8年分のカロリーになる!!
 医者には「こんな馬鹿なこと辞めなさい。死ぬようなもんだ」と忠告される。
 マグドナルド一ヶ月で、砂糖にして13kg、脂肪にして5kgを取ったことになるという恐ろしい映画。その後のダイエットに9ヶ月を要したとか。
監督:モーガン・スパーロック
配給:クロックワークス、ファントム・フィルム
 今秋、12月公開予定。東京はシネマライズで公開し、以後、順次都市部で公開されるそうです。
 すでにマグドナルドを代表とする、ファーストフードによる肥満から起こる生活習慣病の実態を描いたドキュメントは本では優れたものがあり、『太り行く人類』(早川書房)、『デブの帝国』(バジリコ)は、必見。またマグドナルドの肉の解体にメキシコ人を低賃金で使う現実、大量の資金で学校にまでファーストフードを入れれる実態、人工香料で焼きたてを造る科学者など、その裏側を描いた『ファストフードは世界を食いつくす』(草思社)などがあるが、今回の映画は、そのアメリカの悲惨な食生活をきわめて具体的に映像化してみせてくれた。

■ この現実は、実は日本にも迫っている。
 日本の食の現場を書いた、こちらは企業よりなのだが、元マグドナルドのマーケティング担当だった『いつからファーストフードを食べてきたか』(佐藤?著 日経BP社)、それに家庭の食生活の現実をレポートした『変わる家族変わる食卓 真実に破壊されるマーケティング常識』(岩村陽子著 勁草書房)を読めば、いかにわれわれの食生活が企業の論理のなかで、健康を蝕んでいるのかが明らかになる。




近況報告
■テレビ出演
徳之島への『ゆらしぃ島のスローライフ』ツアーの模様がテレビになります。MBC南日本放送9月4日(土曜)
16:00〜17:00
「奄美シマジュウリ紀行〜長寿の島の食を訪ねて〜」

■シンポジュウム
「食育推進シンポジュウム 食が育む子供の未来」
とき:9月11日(土)13:30〜16:00
場所:アバンセホール 佐賀市天神3-2-11
   電話0952−26−0011
料金:入場無料
司会・佐賀新聞社報道政経グループ長 宮崎俊一
出席・金丸弘美(食環境ジャーナリスト)
   小林美智子(長崎県立長崎シーボルト大学教授)
   藤戸昭子(小桜保育園園長)
   熊野千恵(県栄養士会 管理栄養士)
   百武裕美(岩松小学校 主任学校栄養職員)
問い合わせ・申し込み
社団法人 佐賀県栄養士会事務局
電話0952−26−2218 FAX0952−26−5149
sagakeneiyoushikai@iuck.ocn.ne.jp


■講演
「スローフード・薬膳との出会い 養生の郷構想へ向けて」
日時:9月23日(木曜・祝日)14時開演〜18時半終了予定
場所:倉吉未来中心 大ホール(鳥取) 入場無料
出演:立川談志、金丸弘美、岡本清孝、小野啓輔
映画上映:『王様の漢方』(2002年 中国・日本)
問合せ:白山命水イベント実行委員会 
電話:0858−28−1441


■ラジオ出演
「兵庫県高齢者放送大学」
日時:9月25日(土曜日) 午前6時30〜午前7時
テーマ:「日本のスローフード」
AM神戸 558KHZ


■ラジオ番組
僕のエッセイ『ゆらしぃ島のスローライフ』(学研)が、ラジオの連続朗読番組として全国放送されます。
放送日:9月27日(月)より8回連続放送
時間:月曜〜金曜 午前11時33分〜45分頃
NHK ラジオ 第一放送 594KHZ
朗読:槙大輔さん