こんにちわ。
金丸です。 家族が奄美・徳之島
http://www.town.isen.kagoshima.jp/に移住してからというもの、島と事務所のある東京とを行き来するのが日常になりました。
加えて、全国の仲間や地域の方々から声をかけられ、ほぼ毎週のように各地に行っています。そうして素敵なかたがたにたくさん出会い、また美味しい食べ物、知らない出来事、活気ある地域活動に、いつも遭遇し、感動と感激とにあふれるという嬉しい毎日です。たとえば、最近では、茨城の水戸の近く、水戸駅から車で30分ほどの、直売所とレストランのある「ポケットファームどきどき」に出かけました。
http://www.ib.zennoh.or.jp 紹介してくれたのは、ベネットの青木隆夫さん。全国の直売所は100箇所は行ったという方です。
もとは、直販で知られた肉の加工販売の「サイボクハム」
http://www.saiboku.co.jp/の部長さんで、今は直売所のコンサルタントで知られています。 実は、このところ全国各地で農家が直接農産物や加工品を販売する直売所(ファーマーズ・マーケット)が人気で、いまや13,000箇所はあると言われています。
ボクも旅先では結構見ているのですが、最近は、人気のある所とそうでないところが歴然としてきました。
でも、売るところは5〜6億円というところもあるのです。「ポケットファームどきどき」のレストランは、天井が高く、ビュフェ形式で、広々として、素晴らしい。旬の食材をメインとしてできあがりが次々を出てきます。煮物から、雑穀のご飯から、ピザから、カレーから、さまざまな食べ物が登場し、目移りするほど。その視覚効果も素敵だし、バラエティに富んでいます。しかも、美味しくて、接客対応がいいときては人気のはずです。毎日行列ができて、一時間待ちは珍しくないそうです。
地域の素材を生かして、できたてが次々に登場する楽しさ。味も抜群。どこか考えが、似ているなと思ったら、三重の「手づくりモクモクファーム」
http://www.moku-moku.com/ 。それもそのはずで、所長の鎌田定宗さんは、モクモクの吉田専務の後輩で、「どきどき」は「モクモク」の地域の個性を徹底的に生かすという考え方を見習って生まれたといいます。「どきどき」がすごいのは、実はJAいばらぎのまぎれもない農協の施設。よくぞ、こんなモダンなレストランができたものだと思ったら農協が合併するときに、このままでは、なにもかもが一緒になる。これまでの地域の資産がなくなる前に、思い切って、「モクモク」のように、この地域ならではものを創りあげようと生まれたといいます。
もうひとつお隣の直売所が、品揃えもよく、野菜は新鮮、加工品もこだわったものがたくさんあり、一つ一つが厳選されている驚き。高級スーパーなみです。これもいままでの農協のAコープなどでとはまったく異なるコンセプト。農家は100軒が出荷しているそうですが、売り上げは平均300万円。多い人はトマトだけで1000万円、加工もする人だと2000万円という農家もあるそうです。
すごい人気で、現在、できて4年目で、120万人動員。売り上げ12億円だそうです。
そして感心したのは、自動販売機が一切置いてない。「うちは対面販売で、物語を売ることにしてますから、置かないと決めました」と、鎌田さん。その代わり、店内には無添加のジュースや野草のお茶など農家の加工品がずらりとあるのが、実に素晴らしい。さてこの日、モクモクの吉田専務と柚子製品の加工販売でなんと16億円という馬路村農協
http://www.yuzu.or.jp/ の仕掛け人松崎了三さんと「どきどき」で合流し、吉田専務と鎌田さんとの、今後の方向性の会話にダンボのように耳を傾けました。そのときの一言が、実に爽快。
「うまくいってる。でももう一度全部を見直して、金儲けに走らず、地域に還元するという運動の原点に戻ることや。そうでないと、長続きせえへんで」「わかりました」と鎌田さん。早速改革に乗り出すそうで、次回行くのが楽しみです。
さて、そんな各地の報告、島のこと、最近の活動、本や映画のこともときどき交えながら、お便りしたいと思います。
最近の活動は、
■神戸の通販大手「フェリシモ」と「日本郵政公社」とが組んだ「ふるさと小包み」の「ゆうパック」が『信頼市場』として通販カタログを展開中です。これは、農家の顔の見える農産物や食べ物を配送するもの。今回は「北海道」特集です。大手郵便局全国5000箇所、40万部が配布されました。
参考に郵便局で見てください。このアドバイザーをしています。
■僕の所属するニッポン東京スローフード協会では、「始めよう、東京のスローフード2004」として現在、7月から10月まで、東京を舞台にスローフードの活動をしています。
このなかで、身近な東京の農業をワークショップスタイルで紹介することにしました。農家やレストラン、加工食品店など、57ヶ所でさまざまなスローフード体験をすることができます。
「始めよう、東京のスローフード2004」URLは下記のとおりです。
http://www.tokyo-slowfood.com/ 全体験ワークショップを紹介したイベントパンフレットも配布しています