こんにちは、金丸弘美です。
今日は「4月の東京散策」のお話。
ずっと佐賀と大分を行き来し、さらに各地を巡って、4月は、しばらく東京である。
4月5日 市谷の「江上料理学院」の「お花見パーティー」に出かける。江上栄子先生とは、佐賀県の栄養士会の食育の会の発起人で一緒だったこともあって、お花見にはずっとうかがっている。一年間のお世話になった人を料理でもてなすという会。毎回、300名以上の人がくるのだろう。とてもにぎやか。
スタッフの人たちが、さまざまな料理を作る。煮物、チラシ、チーズ、ラクレット、プディング、ラムチョップ、カポナータ、チキンカレー、生ハム、きのこと豆のマリネ、シーザースサラダ、などなど。ワインと楽しむ。多くの方々と談笑。
4月9日 市谷の大妻女子大学で講義。この日から半年をかけて「食と社会」というテーマで非常勤講師として話をすることに。大学での講義は何度かしているが、15回もの連続の講義は、初めて。教室は女子大生で満員。100名ほどだろう。「フードクライシス 食が危ない!」で話す。もっと楽しく、聴かせる、講義をしなければと、思う。
4月9日 六本木にできたミッドタウン・タワーのGAGAの試写に午後出かける。かつての防衛庁の暗さとはうってかわってのビルができた。34階の試写室は、広々としてすわり心地もいい。ペドロ・アルモドバル監督の「ボルベール 帰郷」を観る。故郷スペインで撮られたペネロペ・クルスが、とてもいい。ペドロ監督は、すごい性に執着をした作品ばかりだが、今回は、近親相姦が出てくる。でも、それらを超えて、たくましくも生きる、生としての女性が、ぐいぐいと表にでてくる。その表現が素晴らしい。
4月10日 六本木のブエナビスタで「ハリウッドランド」の試写。この作品は、1950年代のテレビのスターとなった「スーパーマン」役者のジョージ・リーブスを主人公にしたもの。小さいころよく観ていた。役者が自殺したのは知っていた。映画では自殺ではなく他殺だったのでは、という展開で、MGMの重役の妻トニー・マックス(ダイアン・レイン)の愛人であったジョージを取り巻く人々を大胆に描く。実際、死因は、謎が多いらしい。渋い映画だが、俳優人も充実し、50年代のファッションも素晴らしい。
4月10日 立教大学の山口義行先生の勉強会J-WAYにでかける。今回は農業問題。民主党の農業政策の中心となっている山田正彦衆議院議員の話をもとに討議。大きくわけて二つ。ひとつはEUなみの直接支払いにするような農業政策。もうひとつはWTOにおける農業交渉の中身について。具体的でわかりやすかった。農家への環境支払いなどの直接支払いによる補助制度は賛成である。またWTO交渉のなかでEUもアメリカも、かなりの農業補助をして、農業を支えている仕組みが解説された。そのことで農業が守られている。対して日本では、農家を支える直接支払いがほとんどない。
現在、各地で進められている集落営農と認定農業者へのシフトは、うまくいかないだろう。というのも生産の拡大だけで、農家を支えるシステムが考慮されていないからだ。一方で、農業では58パーセントが65歳以上である。もう地域では待ったなしである。早く政策を大胆に動かさないと、ほんとうに農業は崩壊しかねない。
■「食育」をテーマに、本を書きました。
食育が生まれたのはなぜなのか? 今、私たち取り巻く食はどうなっているのか? 食育基本ができたいきさつから、全国の学校や農家やレストランなどの事例、またイタリアスローフードのワークショップなどを紹介しています。
・書 名 『子どもに伝えたい本物の食』
・著 者 金丸弘美
・価 格 1、680円(税込)
・出版版元 NTT出版
・問合せ先・申し込み NTT出版 遠藤・今井
電話:03−5434−1001
FAX:03−5434−1005
・インターネット書店 Amazon.co.jpから注文ができます。
『子どもに伝えたい本物の食』
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◎全国「食」の活動は毎日新聞デジタル「ゆらちもうれ」で連載中。
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