佐賀で「食のフォーラム」のシンポジウムを行った。読売新聞社の呼びかけで、古川康佐賀県知事、村岡安廣村岡総本舗社長、渋谷里美佐賀県栄養士会会長、武富勝彦有機生産グループ葦農法、それに主婦の荒木昌美さんというメンバーである。それぞれ立場は違っても地域にある食文化と素材・農業の接点を作ると同時に地域の食を守り発展させるという点で一致し、特に古川康県知事からは「食の文化財ができないか」という提案がありこれはぜひ実現させたい。
具体的に活動を行うためにも4月には食文化のネットワークを武富さんたちと立ち上げる予定だ。古川知事からは「ぜひ第一号の会員に」と言われた。シンポのメンバーの方々も参加してくださるということだったからまずは佐賀県から、食の文化発信のモデルケースを立ち上げたいと考えてる。
目的は
�|楼茲覆蕕任呂療租�的な食材や料理・料理店・安心で安全な質のよ い食品を推奨する。
�⊆舛里茲た�材を提供する生産者・水産業者・農家・食品加工業など を推奨する。
��子供や大人たちを含め消費者に本物の食材と味の教育を広げる。
�た�文化を通して地域の経済に寄与する活動を行う。
�ッ楼茲療租�的食材、優秀なお店などを表彰する。
�γ楼茲砲發箸發箸△觴錣篆�材、食べ物などを発掘し子供たちに伝える。
といったことである。すでに何人かに声をした。多くの人たちの賛同を得られているのでこれをぜひ具体化したい。
農業の活性化、地域の活性化、食の安全性、地域の食材のブランド化、食育、自給率の向上などが国で進められているものの、その基本となる食材に関しては曖昧のままである。このため食育にしても食材にしても農産物にしてもあいかわらず大量生産のものに比重を残したままである。地域ブランドの食材にしても、添加物の入っているもの、他地域のもの、輸入のものなどが平気で使われているものが少なくない。
また各行政や観光協会で進めらている地域の食のブランドや特産物もその素材の中身や食材の原料、作り手なども問われることがなく、総花的に紹介されているために結局地域の独自性や食育の素材、地域の高付加価値商品になりきれないものが圧倒的である。
このために独自に推奨する機関を立ち上げて本物を求める生産者、消費者、教育者、有識者、ジャーナリスト、栄養師、農業改良普及所、農業技術センター、大学などのネットワークを構築しようというわけである。
そんなこともあってフォーラムの後、佐賀県呼子町の甘夏を加工して皮をそのまま使った「甘夏かあちゃん」を県の方の案内で訪ねた。
これは甘夏の半分くり貫いたなかに甘夏の果汁を使ってゼリーにして加工したもの。これが山口めぐみさん他3名の女性によるものだがなんと3000万円の売上げになっているというから驚きだ。
つぎに訪ねたのが、福岡県との県境にある富士町の蕎麦店「木漏れ陽」である。この店の経営者である友田康彦さんは農協を定年退職してからというもの地元にあった原種の種を使った蕎麦作りをしている。
店も木造の洒落たたたずまいで非常に蕎麦もおいしかった。現在流通している蕎麦の9割は輸入であるから国産、それも原種からというのはまさに文化財である。
それから同じ町の「山野草つみ草料理愛好会」の西要子さんに会い山菜を使った季節の料理会のことをうかがった。すでに古川知事はこの食事会を堪能し絶賛されたらしいのだが、残念ながらこの日は突然の訪問であって、料理にはあずかれなかった。話とビデオでの取材となったが、地元の女性人が地域でとれる山菜を中心として毎月メニューを考案し、これを予約制で一般の人たちに供しているものである。年間20回ほどで60名から100名。値段は1500円である。
こういった地域の素材がなにかというところからメニューを発想させるというのはフランスの一流レストランとまったく同じコンセプトである。
まさに富士町の料理は一流中の一流、これこそ地域ブランドである。
探せば地元にオリジナルの素晴らしい宝がある。これらを民間の手で繋いで表に出していこうと言っているのが僕らの仲間の構想なのだ。
■今月の雑誌・新聞に食のことで紹介しました。
●『エスクアイア 日本版』4月号(エスクアイア マガジン ジャパン)
「五感で旅する東京の自然 vol.3 味覚」
●『天上天風』春号(学研)
「おいしくて安全! 本物の食材ガイド
金丸弘美さんが出会った! 地元の旨いもんを知る」
「素材が語る名店、8選」
●『ソトコト』3月号(木楽舎)
「SLOW FOODERS STORY FILE VOL.38 東北福祉大学 多様な感性が有機的にふれあい、つながりあう食堂」
●『農業共済新聞』3月9日号
「横浜と農家をつなぐ幕末アンパンプロジェクト」
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・初めてのエッセイ集
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