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  旅日記 no.174
「大阪・高津宮とんど祭と日本一の屋台」
2008年1月23日
こんにちわ。金丸です。
今日は「大阪・高津宮とんど祭と日本一の屋台」です。

 1月9日に長崎の大津市に行き、それから平戸、大分県の玖珠町、豊後大野、佐賀県唐津市、21日に再び平戸と、ずっと旅暮らし。その間、1月12、13、14日と、大阪へと寄った。

というのも年に一度の「高津宮・とんど祭り」に中之島の評判の店「ながほり」の中村重男さんに呼ばれたからだ。この祭りに大阪で人気の料理店が16軒の屋台を出すという。前日の仕込みのところから見て欲しいというので、3日間を大阪で過ごすこととなったのだ。

12日の夜に大阪に入り、13日は、中村さんと神社に行き、宮司さんにあったり、仕込み中の料理店を巡ったりした。どんな様子になるのか、前日では、まだよく飲み込めない。ただ、みなさん料理店だけに、早朝からたっぷり時間をかけて料理の下準備をしている。

「手打ち蕎麦 なにわ翁」のご店主は、なんとすべて手打ちで蕎麦を用意していて、ひたすら蕎麦をうっている。屋台で850食は出すというから驚きである。

 高津宮(高津神社)は、千日前通と谷町筋の交差点の近くにある。仁徳天皇を主神として866年に始まるという。1583年に現在地に移り、昭和20年に戦火にあい喪失。昭和36年に氏子の力で復興したのだという。ところが、最近は、マンションが周辺に建ったり、氏子も高齢化するなど、参拝者も激減してきていたという。

そこで相談されたのが、中村さんたちが支援している落語の会「黒門寄席」を、神社でできないかという話からだった。それで神社での高座が開かれるようになり、定着した。そんななかで落語だけでなく、食の文化も発信しようと、中村さんが仲間に呼びかけて7年前に始まったのが、年に一度の「とんど祭り」での屋台である。

14日の当日、朝9時には、お払いがあるというので、そのときにでかけた。すでに屋台の準備が始まっている。本番は11時からで、最終は16時まで。まだ人はまばらだ。屋台は、神社の境内では収まらず、裏にある公園まで出店し、公園にはライブのステージまで用意してあった。

屋台は、ふぐ料理「法善寺 浅草」、中華料理「ホテルメトロ THE21 乾隆亭」、「ホテルニューオータニ大阪 フランス料理サクラ」、和食「日本橋 藤久」、会席料理「心斎橋 枡田」、「釜たけうどん」、「肉料理とワイン 遊山」、「手打ち蕎麦 なにわ翁」、フレンチ「La Tortuga」、炭火焼「うずら屋」、「WINE STOTE Wassy's」、和食「ぶいはち たゆたゆ創奄」、イタリアン「GIOVANOTTO」、スイーツ「BROADHURST'S」、「居酒屋ながほり」の16軒。

9時半に、気の早い屋台の串焼きや炭火焼が始まると、もう行列が始まった。開始の10時半には、人もあふれ始め、11時には、すべての屋台に人が行列を作る。人気の店は、なんと一時間待ちという盛況ぶり。きけば、最初は数百人だったのが、現在は口コミが広がり、なんと4万にが集まるようになったという。

料理店に来る常連さんの芸人さんに声をかけて、木村充揮さんのライブステージも実現。寄席は満員に。さらに富み籤も復活。食と文化が見事にコラボレーションして、参道は、大きな賑わいとなった。地元の料理家が屋台を出す。こんな簡単なことだけど、だれもが思いもつかなかったことを形にした、大阪の料理家たちは、素晴らしい。とても楽しめたお祭りだった。