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  旅日記 no.126
「弁当の日とご飯の給食」
2007年1月16日
こんにちは、金丸弘美です。
今日は「弁当の日とご飯の給食」について

『ごはんで給食』というファーラムが神奈川と足立区であって、その基調講演とパネルディスカッションの司会をつとめた。パネラーになってくださった方々は、現場で活動していらっしゃる栄養士さんたちで、みなさん取り組みが素晴らしかった。そんななかで、強烈な印象を放っていた方が二人いらした。1人は、高松市立国分寺中学校の竹下和男校長先生である。竹下先生は、子供たちが、自ら材料を購入して、弁当を持参するという「自分で作る弁当の日」を設置したひとである。

今、大人も料理を作らない人がいるなかで、子供にお弁当を持たせようと、提唱した。親の説明会では「えー、えー、えー」と、拒否反応が広がったという。ところが、竹下先生が、提案したのは、3年間で7回だけのお弁当。それも、親は一切手伝わずに、子供が、食材から全部用意して、自ら作り、学校に持っていくというもの。それも半年前から、予告をして、弁当に備えてもらうというものだ。これで親は、ほっと胸をなでおろしたという。

弁当の日の子供たちの弁当を見たら、これが実に多彩。それぞれの個性が光っている。学校では、先生が全員の弁当を子供たちと写真に撮り、また全員の記念写真を撮っている。この取り組みがテレビで紹介されたり、賞をもらったりで、子供たちは、弁当作りに張り切っているという。実に、面白い試み。このムーブメントは、現在51校まで広がっているという。この弁当の日、いつか僕もやってみたいと、思ったものだ。

もう1人、強烈なオーラを発していらしたのが、上田市教育委員長の大塚貢さん。なにせ、話の出だしが、自分の学校が、暴走族、登校拒否、喫煙、婦女暴行などがあった、という話から始まったからだ。大塚さんは、学校の改善に乗り出した。まず、取り組んだのが、学校の授業の改革。生徒が学校に来ないのも、エネルギーをもてあますのも、授業がつまらないからだと、考えたという。
そこで、すべての授業をチェックし、先生たちの研究授業を徹底して行い、面白く、わかりやすい、授業に改善したのだという。それによって登校拒否が、かなり改善されたという。
それでも、まだ減らない。そこで、注目したのが、食事。当時、朝ごはんを食べてこない子供は30パーセントもいたという。しかも、菓子類やスナック、菓子パン、インスタント、清涼飲料水などをたくさん摂取していた。また学校給食も、菓子パンや、洋食系となっていて、学校外での食べ物と類似していたという。朝ごはん抜きは、いらいらをつのらせ、集中力をなくしてしまう。
また菓子類の多くの摂取も、落ち着きのない子供たちを生む。そこで、調査のために、コンビに張り込んで、どんな子供が、どんな食べ物を食べているかを調査したという。

そこで、まず給食の改善からと米飯給食を導入し、バランスのよい食事をするように提唱したという。そして、地域の食材を使い、できるだけ農薬を使わないものでの、ボリュームのある食事に改革したのだという。また、栄養士、父兄、子供たちにも、食事の大切さを話したのだという。この改革で、この過去4年間、登校拒
否はゼロ、校内暴力もゼロとなったという。そればかりではない。
学力があがり、全国の学力テストで、全体でレベルアップしたという。

竹下さん、大塚さん、お二人の、食を通しての、取り組みには、感動した。食が、人をつなぎ、子供たちに輝きをもたらしている。一方で、私たちの取り巻く、大量生産消費の簡易な食が、子供た
ちの未来と健康を蝕んでいると、痛切に思ったものだ。


■佐賀県からのご案内です。
佐賀県唐津市で、地元の最高の食事と景観を味わってもらう「唐津玄海の食プロジェクト味覚ワークショップ」が始まります。
●呼子
2月7日(水) "12時30分〜14時30分"
内容:鯨や磯魚(アラカブ、メバル、オコゼ、呼子鯛など)を使ったフランス料理と甘夏を使ったデザートを味わう会場:"フランス料理店 「セゾンドール」住所:唐津市呼子町殿の浦 電話0955−82−3655定員:20人料金:5,000円


●和多田・唐房
2月14日(水) "11時30分〜13時30分"
内容:牡蠣を使ったイタリア料理を味わう
会場:イタリア料理店「ワイズキッチン」
住所:唐津市和多田西山3−36 
電話0955−72−8716
定員:20人 料金:3,500円

●肥前
2月24日(土) 12時〜14時
内容:魚介類を使ったブイヤベースを味わう
(参加者がシェフのアドバイスを受けながら作る)"
会場:晴気公民館
住所:唐津市肥前町入野
定員:30人 料金:3,000円
・料理人(中江義行シェフ)

●相知
2月25日(日) "11時30分〜13時30分"(満員で予約終了)
内容:しいたけの塩焼、しいたけご飯を味わう
しいたけの原木栽培体験つき
会場:相知交流文化センター"
"住所:唐津市相知町相知71-1
電話:0955-62-2300"
定員:70〜80人 料金:中学生以上は2,000円、
中学生以下は1,000円
・料理人(橋本裕充子さん)

●浜玉
2月28日(水) 14時〜16時
内容:デコポンを使ったデザートとハーブティーを味わう
会場:鏡山「ぽんぽこ村」
住所:唐津市浜玉町浜崎2079−1
電話:0955−56−8580"
定員:30人 料金:1,500円
・料理人(中江義行シェフ)

●鎮西
3月2日(金) 12時〜14時
内容:魚介類 "魚介類を使った鮨を味わう
(鮨屋の出前サービス方式)
・一口あわび・サザエ・緋扇貝・その他の雑魚
場所:茶苑「海月」
"住所:唐津市鎮西町大字名護屋
電話:0955−82−4384"
定員:20人 料金:5,000円
・鮨職人(つく田)

●厳木
3月3日(土) 12時〜14時
内容:佐賀天川産コシヒカリ+漬物 "おにぎりを自分で握りを
味わう・漬物は「からぐろ」を使用"
場所:天川集会所
住所:唐津市厳木町天川
電話0955−65−2179
定員:30人 料金:1,000円

●玄海
3月6日(火) 10時〜12時
内容:いちごを使った料理やデザートを作って味わう
場所:玄海町民会館
住所:佐賀県東松浦郡玄海町大字新田1809−22
電話:0955−52−6688"
30人 1,500円
・料理人(中江義行シェフ)

●七山
3月7日(水) 12時〜14時
内容:わさび、鶏卵 葉わさび、鶏卵を使った料理を味わう
会場:農家レストラン「野の花」
住所:唐津市七山大字滝川1048−3
電話:0955−58−2057"
定員:30人 料金:1,500円
・料理人(橋本裕充子さん)       

●北波多
3月8日(木) 12時〜14時(予定)
内容:自然薯、ムカゴ 自然薯とムカゴを使った料理を味わう
会場:東唐津 旅館「洋々閣」
  唐津市東唐津2−4−40 電話0955−72−7181
定員:20人 料金:2,000円
 
★申込・問合せは、相知を除いてすべてくらしの安全安心課
  になります。
    くらしの安全安心課食育担当(西、北村、内田)
    電 話 0952−25−7096
    FAX 0952−25−7327
    メール nishi-hirohito@pref.saga.lg.jp


金丸弘美
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食と健康についての本を書きました。
イラストもふんだんに入った可愛い作品です。
義姉・大ぞの(義岡)千恵子との共著で誕生しました。

・書名 「体においしい『ごはんの力』」
・著者 金丸弘美+義岡千恵子(イラスト 川口澄子)
・価格 本体1280円+税=1344円
・出版版元 KKベストセラーズ
・ISBNコード ISBN4-584-18975-7
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◎全国「食」の活動は毎日新聞デジタル「ゆらちもうれ」で連載中。
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/shoku/yurachi/

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