こんにちわ。金丸です。
今日は、「ソトコト編集長小黒さんとの対話」の話です。
先日、雑誌「ソトコト」編集長の小黒一三さんにJ−WAVEに呼んでいただきました。小黒さんはラジオのレギュラー「LOHAS TALK」をもってらしたんですね。ひさしぶりで、とても楽しい時間でした。
小黒さんと最初に会ったのは、黒田征太郎さんの六本木の事務所のイラストの審査会での会場でした。浅葉克己さんが審査員をされていました。その席上でゲストとして紹介されていたのが、雑誌「ソトコト」を創刊したばかりの小黒さんでした。当時は、「ソトコト」は版型も小さなものでした。
その後、「ソトコト」の電車中吊りを観て仰天。マグドナルドのMのマークをそのままひっくり返した表紙で、スローフード宣言を特集をしていたからです。そのポスターを観て、僕たちのライターズネットワークの勉強会にきてもらったのが二度目です。
そしてしばらくして「ソトコト」編集部から電話がありました。あって欲しい人がいるとのこと。それが小黒さんとの仕事の始まり。そして紹介されたのが「スローフードな人生!」を出版したばかりの島村菜津さんでした。
どこかで会ったことがあるなあと思っていたら、「小学館ノンフィクション大賞」の会場でした。彼女は、映画「エクソシスト」に興味をもってイタリアに行き、「エクソシストの対話」という本を出版したばかりでした。当時は、オカルトの人だったのです。そのあと会ったらいつのまにかスローフードになっていてびっくりでした。
「ソトコト」で、「東京のスローフーダーを探せ」という特集を組みたいが、東京の農業を紹介して欲しいという頼みでした。それで、島村さんを案内をしたのが、世田谷の大平農園の大平博四さんや練馬区の白石農園の白石好孝さんなどです。彼女は、スローフードでイタリアで取材をしているうち、日本の農業のことを聞かれ、「よくわからなくてコンプレックスがあるの」との話でした。
当時、僕はマウンテンバイクで東京の野菜売り場や農家などをめぐっていました。それで誕生したのが「東京おいしい野菜ガイド」(情報センター出版局)です。島村さんが、「あなたのしているのはスローフードよ」と言われたのですが、これが意味がわからない。
それで、「ソトコト」でイタリアに行くというので、同行させていただいて、初めて、イタリアのスローフードの現場を知りました。その後、小黒さんとは「ニッポン東京スローフード協会」を設立し、しばらく一緒に活動をしました。
スローフードの本部にいって、むこうの活動を本にしたいと頼んで、小黒さんがバックアップをして資金援助をしていたスローフード国際本部にいた石田雅芳君に協力を得て誕生したのが「スローフード・マニフェスト」(木楽舎)です。
この取材のおあかげで、スローフード協会が140名の専従者をもつNPOであり、会費収入だけでも3億円以上を持ち、企業スポンサーと州政府の補助金を得て、出版から大学運営を行う、一大事業体であり、地域経済活動のおおきなプロモーション団体であることを知りました。彼らの特産品の開発と宣伝手法は、じつに見事で、その戦略こそ学ぶべきだということを痛感しました。
それで、スローフードのテキストつくり、ワークショップの展開、プロモーションを参考にしながら、大分県の食育事業、奄美徳之島の長寿調査とツアー、長崎県平戸市の観光人材開発事業、佐賀県の唐津玄海食プロジェクト、総務省地域力創造アドバイザーでの常陸太田市のプロジェクトに次々に具体的な形で試みることができるようになりました。
小黒さんから「君みたいに海外に行って、それをものにしたのは、ほかにいないんじゃない? それにしても、俺たち、スローフードには、ほんとにいい勉強をさせてもらったよね」と言われましたが、ほんとに、そう思います。
この11月、改めてスローフードを訪ねようと思っています。それは、スローフードの戦略を再度確認しようと思っているためです。小黒さんから「ぜひやってよ」と言われたものです。久しぶりに小黒さんと話せた、楽しい時間でした。
放送は、J−WAVE 81.3FM
「LOHAS TALK」9月8日(月)〜9月12日(金)
20:40〜20:50
http://www.j-wave.co.jp/blog/lohastalk/ee/
●ナビゲーター:小黒一三さん(「ソトコト」編集長)
●ゲスト:金丸弘美(食環境ジャーナリスト・食総合プロデューサー)
学校給食、スローフード、徳之島、食のワークショップなど、
最近の食に関する活動をお話します。
金丸弘美(食環境ジャーナリスト・食総合プロデューサー)
◎総務省 地域力創造アドバイザー
http://www.soumu.go.jp/ganbaru/jinzai/pdf/b022.pdf
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