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  旅日記 no.223
「2008年の嬉しいニュース」
2008年12月26日
「2008年の嬉しいニュース」金丸です。
今日は、「2008年の嬉しいニュース」の話です。

今年は僕にとって大転換の年となった。いちばん嬉しかったのが、これまで取り組んできた食のワークショップが、次々と形になったことだろう。13年前から始めた食の現場を知るという形が、イタリア本部のスローフードのワークショップに参加して以来、明確な方向になった。

そして2006年大分県竹田市から始まった食材の背景から知るテキスト作成と料理まで展開するワークショップの形は、次々と実現していくととなった。嬉しかったのは、12月17日に島根県浜田市で行われた今年最後のワークショップ。向こうの申し出で実現した地域の魚を使ったブイヤベースだ。
http://www.city.hamada.shimane.jp/jinzai/syuryou/nousan_t.html

テキストは年間の魚の漁獲量から種類、使う魚の特徴までが明確にできていた。そしてここから見えたのが漁獲量の激減からの環境問題の視座である。担当の役場の人たちも「自分たちの知っているようで知らない地域のことが理解できました」と好評だった。参加者もとても熱心だった。素晴らしい時間となった。

平戸市、飛騨高山市を含め、さまざまな形で、食材から地域を知っていく手法は実現していって、年末になっていくつか朗報が飛び込んできた。

非常勤講師をしている大妻女子大学家政学部ライフデザイン学科「食と社会」の授業に「お弁当の日」を取り入れて、これが生徒に大好評だった。↓
http://www.banraisya.co.jp/kanamaru/rensai/rensaidetail.php?&no=19&a=1

「弁当の日」は、香川県の竹下和男先生が始められたものだが、シンポジウムで知りあい触発されて、僕も学校の授業に取り入れた。竹下先生の「弁当」のポイントはテーマをもたせて、年に2回だけ行うというものだ。テーマがあることで、弁当に社会性や考える力が生まれる。これには、ほんとうに目からウロコだった。

その竹下先生から連絡がきて「お弁当の日」は、なんと今全国で200校にひろがったという。とても嬉しい。↓
“弁当の日”最新情報http://e-kyudai.com/imgbbs/index.php

「日本農業新聞」の書評でも紹介をした。↓
「弁当の日 食べ盛りの君たちへ 佐藤剛史 (編)西日本新聞社」
http://www.banraisya.co.jp/kanamaru/review/reviewdetail.php?&no=3

ぜひ「お弁当の日」試してみてほしい。なんたって楽しいから。

今年から始まった総務省の地域力創造アドバイザー事業。それに任命されて茨城県常陸太田市を担当することになって、そのなかで頼まれたのひとつが、地元のお米のブランド化。

そこでお米そのものを知るために、お米の専門家のスズノブの西島豊造さんにアドバイスをお願いした。西島さんは、張り切ってくださって、ほとんど予算がないにもかかわらず、時間をさいてくださった。

http://www.suzunobu.com/

おかげで、米の質、精米、売り方、玉川高島屋の店頭販売におけるアンケートの実施、他の地域の米との比較ティスティングなど具体的な形で、方向をつくることができた。そのスズノブさんに吉報である。

「食品流通構造改善促進機構」が主催する「優良経営食料品小売店等全国コンクール」で「農林水産大臣賞」を受賞。12月22日の、日経MJで紹介された。http://www.nikkei.co.jp/mj/

またお米の食べ方の新しい提案として、栄養バラスンを考えた地域食材を使ったお弁当を管理栄養士・健康運動指導士のコバタテルミさんにアドバイスをお願いした。そして実際にお弁当を試作もしていただいた。
http://www.shoku-sports.jp/

そのコバタさんが「日経ウーマンズ大賞」のクリエイティブ部門で入賞。「日経ウーマン」1月号で特集が組まれている。
http://www.nikkeiwoman.net/index.html

常陸太田市で関わった、蕎麦(「イータリー」「ほそ川」)、ブドウ(ラ・テール」「ルヴァン」「櫛澤電気」)そして米にかかわってもらった人たちが、次々とマスコミに登場していて、そのパワーがこちらにも伝わり、とても嬉しい。なんだかこちらまで元気が出る。この発信力の強い人たち、違う視点をもった人たちと、2009年もコラボレーションをしていきたいと思っている。

金丸弘美(食環境ジャーナリスト・食総合プロデューサー)
鹿児島県あまみ長寿子宝推進事業委員、
長崎県平戸市観光人材育成事業アドバイザー
農林水産省地域ブランド化支援事業プロデユーサー
総務省地域力創造アドバイザー
日本ペンクラブ環境委員会幹事
大妻女子大学家政学部ライフデザイン学科非常勤講師
◎ホームページhttp://www.banraisya.co.jp/kanamaru/home/index.php
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「食育」をテーマに、本を書きました。

イタリアでのスローフード協会の食のワークショップや、静岡の小学校の「おにぎり」での味覚の講座、徳之島での1200名の長寿の食の調査と町を巡るワーキング、全国の学校給食の現場など、自ら参加したものをメインにまとめました。

ぜひお読みいただけると幸いです。

・書 名  『子どもに伝えたい本物の食』
・著  者  金丸弘美
・価  格  1、680円(税込)
・出版版元  NTT出版
・問合せ先・申し込み NTT出版 遠藤・今井 
電話:03−5434−1001
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