こんにちわ、金丸弘美です。
今日は「フェミナのメタファー(fumina & metaphor)」のお話
夜明けの池から、すっと、ゆっくりと、蓮の花が開くような、美しさ。穏やかで、しなやかで、洗練されていて、しかし、そこには力強い生命が、あふれている。そんな感じである。国際フォーラムで9月5日に行われた「HIROKO KOSHINO 2007 SPRING−SUMMER COLLECTION」である。
舞台に吸いつけられていた。あらゆる無駄を省いて、そこには優雅で、ふわふわと軽やかで、だがしっかりと個性がきわだっている。限られた色彩なのに、より多くのきらめきをもっている。
「PURE WHITE」。まずは白から始まった。その白さ。清潔さ。豊かさ。これほどに白には、顔があったのか、そう思えるほどの潤沢さ。ジャケットや、スカートや、そのわまりに施された、デザイン。その調和の見事さもさることながら、モデルが歩くたびに、白が、さまざまに表情を変えていく。
白は、清潔や潔白や、純真や無垢を表す場面によく使われる。結婚式のドレスをみればわかるだろう。だが、今回のステージでは、そのなにげない白が、これほどまでに、輝いていたのか、これほどまでに、白のなかに色彩をもっていたのか、と、あらためて驚かされるほどの新鮮さ、なのだった。そうして、何点かのコレクションののちに、その白に、BLACKのストライプが入って、そのコントラストが、さらに白の美しさを際立たせる。
「INDIGO BLUE」。白の後に表れたのは、藍色。これは和ティストだと思った。伊万里や野良着に使われた藍色。その藍色の上品さが、出ている。藍色のなごみ。藍色の落ち着き。長い伝統のなかで培われた色合いが、さりげなく、涼しげに、控えめに、さりげなく、衣装を飾っている。そのバランスが、とても心落ち着かせるような、絶妙さだった。
「EXOTIC ROSE」。ROSEとなっているけれども、ぼくは桃色だと思った。和なんだけれども、大陸の風がなびいてくるような桃色。
だけれども、そのグラデーションは、結構饒舌でもある。紅梅色。
中紅。紅。梅紫。葡萄。杜若。牡丹。といった色調のさまざまな、ROSE系だけれども、幅の広い、色合いが折り重なって、贅沢な色合いをかもし出している。
「BEIGE & BLACK」。紅色の色彩が、すっと、ベージュ色に流れていく。美しい珊瑚の海の、真砂のような色。こちらも白同様にシンプル。シンプルだけれども、白の白ゆえの表情の豊かさとは対照的に、ベージュというのは、実に落ち着いて見える不思議。
そこからBLACKが登場する。白から始まって、黒に行くという演出の心憎さ。黒。こちらも私たちの日常にずっとあった色。白とは対照的に、落ち着いている。落ち着いているのだけれど、その生地の軽やかさが、黒を品よく見せる。
「INNOCENT SOIREE」。黒にシルバーが、徐々に入ってくる。そのシルバーが入ることで、黒が上品にゴージャスに、格調高く、高貴に、変化していく。その次第に、移り変わるプロセスが、優雅。
白から始まって、藍、紅梅、白茶、黒、薄茶、銀、と色彩が抑えてあるのだが、そこに、折、飾り、流れ、曲線、直線、シルエット、さまざまなフォルムが、織り込まれて、シンプルなななかに、ゴージャスありながら軽やかな、そうして女性の生命の謳歌のような、輝きが、満ち溢れた、時間であった。そこには、あらゆる時を経てきて蘇ってきたような、力強ささえ感じる光が放たれているかのようだった。
■シンポジウムのご案内
「どうするニッポン人の食生活! 真の食育を考える」
・日時:9月29日(金曜日)18:30〜21:00
・会場:新橋ヤクルトホール
東京都港区新橋1−1−19 電話03-3574-7255
(JR新橋駅5分 都営浅草線1分、地下鉄銀座線3分)
・基調講演:「真の食育とは」
東京農業大学生物応用科学部教授 小泉武夫
・パネルディスカッション
・パネリスト
小泉武夫 東京農業大学生物応用科学部教授
板倉弘重 茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科教授
足立己幸 女子栄養大学名誉教授 名古屋学芸大学大学院教授
大森安恵 東京女子医科大学名誉教授 第40回日本糖尿病学会会長
・パネリスト&モデレーター
金丸弘美 食環境ジャーナリスト オリザジャポニカクラブ代表
定員550名 参加費 無料
・主催 医療法人「こころとからだの元気プラザ」
健康事業総合財団「日本顕微鏡院」
・後援 社団法人日本栄養士会 社団法人東京都栄養士会
・申し込み方法
日本顕微鏡院
http://www.kenko-kenbi.or.jp/
こころとからだの元気プラザ
http://www.genkiplaza.or.jp/
またはFAX03−5210−6699
住所、電話 FAX メール 職業 会社名を明記の上申し込み。
■「食育」をテーマに、本を書きました。
イタリアでのスローフード協会の食のワークショップや、静岡の小学校の「おにぎり」での味覚の講座、徳之島での1200名の長寿の食の調査と町を巡るワーキング、全国の学校給食の現場など、自ら参加したものをメインにまとめました。
・書 名 『子どもに伝えたい本物の食』
・著 者 金丸弘美
・価格予定 1、680円(税込)
・ISBN 4−7571−5056−3
・出版社 NTT出版
・問合せ先・申し込み NTT出版 遠藤・今井
電話:03−5434−1001
FAX:03−5434−1005
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http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4757150563/ref=pe_snp_563
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