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  旅日記 no.236
「各地で新しい動きが始まっている」
2009年3月25日
こんにちわ。金丸です。
今日は、「各地で新しい動きが始まっている」の話です。

月曜、火曜と時事通信の全国組織である内外情勢調査会の講演で、佐世保、諫早、長崎と、2日間3箇所を廻った。テーマは「食からの地域再生」。長崎には3年間平戸市に通ったが、地域の活発なところを見回すと、意外やこの県もすごい。

小値賀の島は離島ながら、アメリカから多くの留学生を受け入れている。年間2000名にもあるという。松浦地区は漁師の家での修学旅行を受け入れていることで知られる。諫早の近くの農家の組合「ながさき南部生産組合」は、産直活動で全国に名を馳せている。これまで山間地や地方と言われているところが元気だ。

それは思うに、これまでビルも建たず、新しい店もなかったからこそ、そこにリーダー的な存在が生まれたとき、地域全体をマネジメントできることが、結果的に地域の個性を作ることになったのだろう。これからは、そんな地域が全国の活力の中心になるのだろう。

長崎で午前中に時間があったので「長崎さるく」長崎市文化観光部さるく観光課の股張一男さんを訪ねた。ここは私と同じ「総務省地域力創造アドバイザー」のメンバーで、もっとも気になっていたところの一つだ。↓
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/2008/080613_1.html


「長崎さるく」の「さるく」は、長崎弁で「歩く」という意味。「ぶらぶらする」という意味もある。長崎の町歩きのコースを史跡や体験などを織り込んで45コースにマップが作成され、ボランティア478名が行っているというのだからびっくりである。さらに修学旅行を誘致するために専門の案内人も95名が登録されていて、研修をうけて迎え入れを行っているという。

この組織を作るのに現市長も議員時代から積極的に参加し、地域にあるものをプログラムにしたという。このプログラムをまとめたホームページが実によくできている。http://www.saruku.info/
さらに「長崎さるくマップブック」(有料)というガイドブックもとてもよくできている。

「さるく」での長崎市の参加者は昨年23万人。なんと半分は、地元住民だという。これが素晴らしい。地域参加で地域の人が地域を知れば発進力は高まる。これこそ新しい観光の形だ。注目は、修学旅行の新しい展開。毎年増えているそうで、昨年は、小中学生が3万人がきたという。

市の予算は4000万円。つまりソフトの予算がしっかり組んであり、新しい地域創造をしている。今年の注目は、新しいバージョンで「長崎さるく幕末編 龍馬が歩いた「ながさき」をさるこう」というもの。もちろんNHK大河の「龍馬伝」をあてこんではあるのだが、史跡と歩きと学びをマップ化し、それがうまく新しい体験型のメニューにしてあるのが素晴らしい。


■彩の国さいたま人づくり広域連合政策情報誌
「Tink-ing」第10号 2009年2月
「特集 食を考える」の特集を執筆しました。
http://www.hitozukuri.or.jp/jinzai/seisaku/81sien/01/10/top.htm

「クオリティの高い食のネットワーク化は町を活性化させる」↓
http://www.hitozukuri.or.jp/jinzai/seisaku/81sien/01/10/102.pdf

町づくりと直結する食の活動を取り上げ、政策を提言しました。
ぜひ読んでいただけると幸いです。