最近の旅日記
過去の旅日記一覧
  旅日記 no.241
「新しく始まった大学の講座」
2009年4月29日
こんにちわ。金丸です。
今日は、「新しく始まった大学の講座」の話です。

4月27日から、大学の講義が始まった。一つは、3年目となる大妻女子大学家政学部ライフデザイン学科「食と社会」、一つは、今年初めてとなる明治大学農学部食料環境政策学科「食文化論」である。大妻も明治も新しい学科。明治は今年できた新設講座だそうだ。いずれも非常勤講師で、7月までの15回の講師をする。

明治大学の依頼は、総務省地域力創造アドバイザー」懇談会委員の明治大学農学部教授の小田切徳美先生からのもの。当日は、わざわざ大学の入口まで出迎えてくださり、生徒に紹介までしてくださった。

講義は毎週月曜日。13時から14時30分までが、市ヶ谷の大妻女子大学。授業が終わるとすぐに市ヶ谷駅に向かい、電車で新宿から小田急線で向ヶ丘遊園に。そこから明治大学農学行きのバスで5時限目の講義で16時20分から17時50分までと、月曜日は、多忙になった。

大学生の講師をしようと思った動機は三つ。一つは、私がおこなってきた活動のことが、はたして若い生徒たちに伝わるのかということ。今の若い世代の動向や考えを直に聞いてみたかったこと。本当の食や各地の現場のことをきちんと伝えたかったこと、がある。

大妻女子大学の生徒は62名。明治大学の生徒は54名である。生徒たちの一回目の講義で生活アンケートをとって、それを集計して今回、生徒たちにフィードバックをおこなった。やはり、今回も半数が食生活や生活リズムのバランスを崩している生徒がかなり多い。

大妻女子大学で、【体調の悩み】の項目では、太っている38名、肌荒れがある31名、疲れやすい21名、朝起きれない19名、花粉症24名、アトピー4名、便秘19名などとなっている。

明治大学では、太っている17名、肌荒れがある19名、疲れやすい21名、朝起きれない19名、花粉症19名、アトピー2名、便秘5名などとなっている。

ほとんどが20歳だが、3分の1が疲れやすいとか、朝起きれないとなっている。またアレルギーも同数ある。大妻女子大学は、3人に1人が便秘だ。

アンケートをみると、ファッション雑誌をみて、自分をモデルを基準にして「太っている」と思い込んでいるケースが圧倒的。実際、アンケートの後、BMIで適正体重を計算してもらったが、「正常だった!!」という回答があった。

若いのに体調不良になる要因をみると、生活リズムが不規則。清涼飲料水やチョコレートなどを毎日食べているというのは、3分の1以上となる。忙しくなると睡眠や食事を減らすといった生徒は半数を超える。こういった要因が体調不良に繋がっている。

アンケートの結果内容と解説のあと、辨野義己さんにいただいた「べんのお便り」(幻冬舎)にある「腸年齢セルフチェック表」を配布して、「うんち」からの健康自己判断をしてもらった。これは「トイレに関する質問」「生活習慣に関する質問」「食事に関する質問」が、全部で23あり、5個以上にチェックがつくと、腸内の菌のバランスが崩れて、ふきでものや、便秘などの要因がわかるというもの。

項目には「野菜不足と感じる」「肉類が多い」「運動不足が気になる」「ストレスをいつも感じる」などがあり、このチェックが多いと、実年齢は20歳でも、10個以上だと腸内年齢は40歳なんてことになる。

こんなことを授業で始めたのも辨野さんに「最近の若い人は食生活のバランスの悪さから腸内環境が悪く、悪玉菌が増えて、便秘やアレルギーの要因になっている」と言われたからだ。「食文化論」「食と社会」という大きなテーマの講義だが、大切な食と体のことがわかなければ、つぎに進めないだろう。アンケートの結果は、生徒たちの食生活の見直しなればと思っている。


■「REAL」Spring Vol.5(日本経済新聞出版)
http://nikkeibook.com/real/
エッセイを書きました。

「初夏の長崎・平戸漁港は地魚と母々の笑顔が旬」

唐津市と平戸市で行った食のワークショップのお話です。

金丸弘美(食環境ジャーナリスト・食総合プロデューサー)
◎総務省 地域力創造アドバイザー
http://www.soumu.go.jp/ganbaru/jinzai/pdf/b022.pdf
◎メールマガジンhttp://cgi.kapu.biglobe.ne.jp/m/9697.html
◎ホームページhttp://www.banraisya.co.jp/kanamaru/home/index.php
◎日本ペンクラブhttp://www.japanpen.or.jp/
◎ライターズネットワークhttp://www.writers-net.com/