こんにちわ。金丸です。
今日は「南極料理人」の話です。
最近映画づいている。フランス映画「未来の食卓」の解説を頼まれたと思ったら、今度は、「南極料理人」のコメントを出すことなった。コメントとは、よく映画のポスターや電車の中づりに、著名人が「涙なくしては観られませんでした」とか「究極の愛の形がここにありました」とか、一言入っているやつである。一度やってみたかったと思っていたら、映画の宣伝部から話がやってきた。
「南極料理人」は原作があって西村淳さんという、南極の料理人の体験がもとになっている。原作を読むと、これは文体がとても個性的。まず、原作にある西村さんの人のとらえかたや、表現の仕方が素晴らしかった。僕も文章を書いているが、こんな人柄の出てくる本がかけるのはうらやましい。
映画にしたいと、思われたというのもよくわかる。映画は意表を突いていた。というのは、南極といっても、かなり標高がたかく、周辺には、生き物はなにもいないという場所。やることは、自然観察と食事しかない。しかも食事がメインという作品なのである。
これだけ料理が次々登場するのは、伊丹一三監督の「タンポポ」以来ではなかろうか。料理をみると、そんな極端ではない。よく見ると、オレンジページの基本の料理に出てくるような、オーソドックスなものがほとんど。でも、ずらりと並ぶと、普通でも、こんなに基礎的な料理をきちんと作るというのは、あるようでないよなあと、思ってしまう。
というのは、自分の毎日を考えても、手抜きもよくするから、そんな料理を作るというわけでもない。その点、「南極料理人」はきちんと作られている。もっとも健全で、正しい食卓は南極にあるのでは、と思ったほどだった。
しかも越冬を一年以上もする。食材はすべて冷凍、缶詰といったもの。それも段ボールで、外でたいていは保管してある。なにせマイナス40度というのである。想像がつかない。それでいて、いろんな料理ができるんですね。改めて保管のすごさも認識。
原作者の西村さんによると、ほかになにもないから、料理を楽しむということを心がけていたというが、そのサービス精神がよく映画にも表れている。料理って、人をなごませ、コミュニケーションを生み、視覚的に楽しませる。食事のポジションも見えてくる作品。
当然ながら、観客は、食べることもにおいをかぐこともできない。しかし、美味しさはわかる。つまり視覚だ。いかに視覚で、私たちが食べているかも、映像から伝わってくる。
この映画でびっくりしたのは、ちょっとしたナレーション。「人は一年間で1トンの食糧が必要です」というもの。改めて、人っていうのは、ほんとになんでも食べるもんだと思う。
http://nankyoku-ryori.com/(南極料理人)
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