こんにちわ。金丸です。
今日は「中貝宗治豊岡市市長のコウノトリ共生のこと」です。
日本ペンクラブ環境委員会の幹事をしているが、その勉強会を二ヶ月に一回行っている。6月2日にお呼びしたのはコウノトリが戻った豊岡市の中貝宗治市長。「コウノトリの共生と環境と経済」の話をしてもらった。
日本ペンクラブの事務所は兜町にあり、円形の会議室は、定員が30名。ところがこの日は40名以上が集まり、会場は満員となった。中貝市長は、議会後に豊岡市を出て、わざわざ私たちのセミナーのために来てくださった。
市長自らパワーポイントを使い、豊岡市のコウノトリと人が共生できる環境作りについて、具体的な数字と地域のさまざまな環境作りを話していただいた。
豊岡市は、コウノトリを戻すことに成功したが、その取り組みの主導は行政が中心となり、強いリーダーシップと、環境全体と未来を見据えての視点があることが、大きく地域を動かしている。
コウノトリが絶滅して34年を経て、ロシアからツガイが贈られ、人工飼育のコウノトリが放鳥された。そこまでは、多くのマスコミが報じている。が、実は、その環境作りに、これまでになかった大胆な活動が行われているのだ。
その第一は、周辺の田んぼを無農薬・減農薬にして、メダカやカエルやクモやサンショウウオなど豊かな生物多様性の環境を作り出した。さらに水没した田んぼをビオトープとして、植物や野鳥が飛び交う場を再生した。これらの環境に配慮した田んぼやビオトープは年々増えている。
さらに米や野菜を市の認証制度で、安心安全が環境作りから行った安心安全のブランドを生み出し、高価格で販売できる態勢を築いたのである。米や野菜の売り上げは年々上がっている。ここから酒や豆腐などさまざまな加工品も誕生している。
また太陽電池を積極的に誘致し、それが公共施設を中心に使われている。荒れた山林を将来のコウノトリの環境を作るために間伐を行い、それで燃料用のペレットを作り、それを使うストーブを公共施設に設置しCO2削減を行っている。このペレットは将来事業化が目指されている。
これらの町全体の取り組みが注目され、現在、45万人もの観光客、修学旅行、視察などが来るようになった。また地域のNPOやボランティアが中心となって、子どもたちにコウノトリの環境を学ばせる学習も行われている。
中貝市長のところには、小学校の子どもたちが、直接アポをとって訪ねてきて、コウノトリの環境を守る田んぼのお米を学校給食に使って、農家を支援して欲しいと訴えたという。これによって、普通の米の3倍の値段のコウノトリの米は、2ヶ月に3回、給食の予算をやりくりして、使われるようになったという。
市長の講演後、質疑応答もたくさんあった。豊岡市の活動に参加者から大きな拍手が長く続いた。「感激した」「嬉しくて涙が出た」「ニュースだけでは伝わらない、大きなプロジェクトだったこともよく分かり感動しました」「こういった活動こそ日本に広がるべき」など、多くの感想をいただいた。
中貝市長の話は、すでに3回聴いている。また昨年12月には、現地に赴いて、豊岡市の取り組みも取材させてもらった。そのときのことは、「月刊JA」4月号の特集記事となり、ホームページにも転載したので、ぜひ見ていただければと思う。
http://www.banraisya.co.jp/kanamaru/home/index.php
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