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  旅日記 no.243
「地域活性化伝道師」
2009年5月21日
こんにちわ。金丸です。
今日は「地域活性化伝道師」の就任の話です。

内閣官房からの依頼で「地域活性化伝道師」の名前をもらった。内閣官房のホームページをみたら『「地域活性化応援隊」派遣制度とは、地域における活性化の取組を具体的・実質的なものへ後押しするため、省庁等が連携し、職員が積極的に地域に出向くとともに、専門家(地域活性化伝道師)を積極的に派遣するものです』とある。

登録メンバーをみると234名。そのなかには、飯田市の修学旅行の誘致を実現させた井上弘司さんや、「ソトコト」の編集長の小黒一三さんや、馬路村の柚子製品の仕掛け人東谷望史さん、三重県のモクモク手づくりファームの木村修さん、奈良県のろうそくのライトアップで80万人以上の集客をした朝廣佳子さんなど、知り合いの名前がいくつかあった。いずれもそうとうの実績の持ち主だ。

◎内閣官房地域活性化応援隊地域活性化伝道師
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/ouentai.html


メンバーは、全国に赴き、各地で地域の中心になる人たちとで、懇談と意見交換を行い、また講演を行っている。私は6月15日に佐賀市の県庁に行くことになっている。なにを話せばいいのだろうとおもっていたら、総務省で取り組んだ茨城県常陸太田市での「食のワークショップ」の展開でかまわないようだ。

この派遣制度は、それよりも前に財団法人地域総合整備財団(ふるさと財団)「地域再生マネジャー」というのがあって、民間のすぐれた人を各地に派遣するというのがあった。そんなことを知ったのもつい最近のこと。なるほど、地域で実績のあった人が、ほかの地域に派遣されるという補助事業があるのかと初めて知った。

◎地域再生マネージャー
http://www.furusato-zaidan.or.jp/navi_05/1194621305406.html

それが昨年で廃止され、地域の活力をサポートするには必要ではないかということで、新たに総務省で「地域力創造アドバイザー」の試験的制度が誕生し、そして今年度、新たに内閣官房で予算をつけて、これまで「地域再生マネージャー」のメンバーを含む各省庁に関わったメンバーのなかから選定されて名簿が作成され、あらたに内閣官房を中心に派遣制度が始まったという経過らしい。


いずれにしても僕にとっては、さまざまな地域活動を知るきっかけになるし、各地のメンバーと知り合えるし、お互いのノウハウの交換の場になるから、今後の展開が楽しみ。

◎総務省地域力創造アドバイザー
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/2008/080613_1.html

僕のテーマは、食を知って、その地域の文化を再発見して、地域らしいものを発信をするということだ。そのコンセプトは変わっていない。これまで農家のツアーや雑誌やマスコミでの紹介をしてきたが、その方向が決定的に変わったのが、イタリアのスローフードの本部の活動を見てからだ。彼らは、行政と連携し政策まで踏み込んでいる。また食の調査を行いテキスト化し、出版とメディアを通して戦略的にプロモーションを展開している。

◎スローフード・インターナショナル
http://www.slowfood.com/

このスローフードの戦略構想がわかっている人は、日本でもあまりいないのだろう。スローフードで、とても興味をもったのは、ワークショップによる教育システムとテキストの作成、そしてプロモーション戦略だ。この日本版のオリジナルができないかということで、スタートしたのが、2006年に就任した大分県の食育事業である。

大分県竹田市で、農政課の前原文之さんが、竹田市のサフランとカボスの詳細なテキストを作成してくれ、役場の工藤隆治さんや保健課の堀田貴子さんちの若手メンバーが中心となって農家を解放しオリジナルなワークショップを開いてくれた。

その活動の実績ができたからこそ、その後、佐賀県唐津市、長崎県平戸市、茨城県常陸太田市と、地域の産物のテキストを作成し特性を生かしたワークショップが実現し、そして総務省、内閣官房とつながった。嬉しいのは、ものまねでなく、地域の人が地域の力で形にしてくれたことだ。本格的スタートは、じつはこれからである。僕の役割は、その知恵を繋ぐこと。出版やメディアを通して、ローカルをインターナショナルにすることである。

■食の活動が映像と雑誌の特集となりました。
(社)日本酪農乳牛協会運営のホームページ「学乳スクエア」↓
http://www.j-milk.jp/gakunyu/shiryo/douga/index.html

動画で各地の「食育」の取り組みを紹介しています。
このロケで長野県高森町に行ってきました。
5本の映像で配信されています。

現在発売中の「学校給食」(全国学校給食会発行)6月号では竹田市、佐伯市、豊後大野市、平戸市、常陸太田市などで行ってきた「食のワークショップ」の特集が組まれました。
http://www.school-lunch.co.jp/

・特集「地域の食材を使った食のワークショップ」
・「とれたてルポ テキスト作りから行う食のワークショップ」

金丸弘美(食環境ジャーナリスト・食総合プロデューサー)
◎総務省 地域力創造アドバイザー
http://www.soumu.go.jp/ganbaru/jinzai/pdf/b022.pdf
◎メールマガジンhttp://cgi.kapu.biglobe.ne.jp/m/9697.html
◎ホームページhttp://www.banraisya.co.jp/kanamaru/home/index.php
◎日本ペンクラブhttp://www.japanpen.or.jp/
◎ライターズネットワークhttp://www.writers-net.com/