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  旅日記 no.252
「食育推進事業の講師となる」
2009年7月27日
こんにちわ。金丸です。
今日は「食育推進事業の講師となる」の話です。

7月22日から24日まで滋賀県大津市の「全国市町村国際文化研修所」(JIAM http://www.jiam.jp/ )で「食育推進事業」の研修が実施された。この講師を頼まれてでかけた。

研修所は、市町村の職員のための研修機関。そんなところがあると知ったのは数年前で、千葉県の幕張本郷の「市町村アカデミー http://www.jamp.gr.jp/ 」の講師に招かれたことからだ。どこからお呼びがかかったのだろうと思ったら、当時、存じ上げていた男女共同参画前局長の名取はにわさんの推薦だった。

名取さんと知り合ったのは、科学振興財団が関係していた「若者の夢フォーラム」を通じてである。そこから毎年「市町村アカデミー」で講師を務めるようになった。最初は、町のイベントの作り方。そのうちに食からの地域づくりがテーマとなった。

今度は、大津からの依頼。市町村職員の研修所がほかにもあると初めて知った。今回、とくに嬉しかったのは、担当の薩摩さんが、私の本「創造的な食育ワークショップ」(岩波書店)をご覧になって、わざわざ島根県浜田市のワークショップまで訪ねてきたくださり、講師に招いてくださったことだ。そして、これまで試みてきた食のワークショップが「食育にふさわしい」と抜擢してくださったのである。

「食育基本法」ができたのは2005年。現在、これは国の法律となっていて、各市町村で、推進をしなければならにようになっている。
http://www.e-shokuiku.com/kihonhou/index.html
しかし、実際の現場は、けっしてはかばしいとはいえない。「食育」という言葉から、教育になっていたり、栄養価の話になったり、調理教室になっていたりで、全体のまとまりが、うまくいっていないのだ。

それで研修所に全国市町村の「食育」の担当者に参加してもらい、その実践をするための研修が行われたというわけだ。岩手から沖縄まで市町村から52名が集まった。3日間のうち、2日間をまるまる私が担当するという初めての経験。なにせ、70分の講座を8コマ連続で持つのである。こんな長い講義は初めてだ。

一日目の講師は伊万里保健福祉事務所所長の仲井宏充さん。食育の歴史や考えなどが話され、事例として、鳥栖や有田などの食育活動が紹介された。参考テキストとして紹介されたは、「食が育む生きる力」(佐賀県栄養士会編 農文協)。これには全国の食育の実践事例が紹介されている。

実は、仲井さんとは、佐賀の食育事業で会っていた。後半は、農業をしている愛知県知多郡の森川三保さんの子供たちとの農業体験。それと岐阜県飛騨市古川町の畜産を営む牧成舎・牧田礼子さんの、牧場体験ファームの事例発表だった。牧田さんも、実は会っていた。かつて古川に小泉和裕さん雅美さん夫妻に招かれて行ったときに、見学したミルク工房が牧成舎だったのだ。

さて、私の残りの2日間は、さまざまな各地の事例を写真で紹介しつつ、塩のティスティングやおにぎり作りや、地域の食材のテキストの作成など、各グループにわかれて行ってもらった。

伝えたかったのは「子供に健康を手渡すこと」「地域を元気にすること」。これが僕の「食育」に選んだテーマ。そして本物の味を知って、健康を伝えるためには、食材がなにかを知らなければならない。そこで素材のテキストを作成し、まず地域になにがあるのかを理解して、食の参加型講座をするというものだ。

参加者の人たちがとても熱心。6割くらいが栄養士さんだったので、現場の声をきいてみた。すると、ほとんどの小学校で10%、多いところは17%も肥満がある。詳細に調査がされれば、子供の健康がおびやかされている現実がもっと鮮明となるだろう。

栄養士さんの悩みは、どうやって地域の人を巻き込み、理解してもらうか、だった。僕が提案して、かつ実践しているのは、子供たちの健康や学力、食材の背景などきちんと調査をして、それをベースに「子供の未来と健康」をテーマに、本物を食べるというワークショップを展開することである。「先生のやってること面白い」という声があがったのがいちばん嬉しかった。

■『すくなかぼちゃのテイストワークショップ』をします。

スローフード協会がコンサルタントをしたマーケットとして知られる「EATALY」 と連携をしました。
料理は注目の「GUIDOPERATALY]のエンリコ・パネロさん。
グイドのメニューよりリゾットとドルチェなどを予定してます。

皆様のご参加をお待ちしております!
8月1日(土)・8月2日(日) 12:00〜13:30
参加費用:2000円

場所:東京都代官山20−23(東横線代官山駅徒歩2分)
http://www.eataly.co.jp/welcom.html(イータリー)

お問い合わせ・お申込みは
school@eataly.co.jp
tel:03-5784-2739(GUIDO PER EATALY)
(氏名・電話番号・e-Mail・参加人数をお知らせください。)
EATALY Daikanyama

これは農水省ブランド化支援事業で実施されます。↓
http://www.banraisya.co.jp/kanamaru/data/rensai/pdf/rensai07005.pdf

また、GUIDO PER EATALYでは8月1日より1週間の期間限定で、すくなかぼちゃを使用してイタリア伝統料理をご紹介。お試しいただけます。

**** GUIDO PER EATALY特別メニュー ****
Piccora entrattina
小さな前菜
Antipasto
宿儺かぼちゃのフラン リコッタクリーム添え
Primo
宿儺かぼちゃのカルナローリ米リゾット
Secondo
本日の鮮魚と宿儺かぼちゃのグリル
Dolce
宿儺かぼちゃのトルタ 
冷たいザバイオーネクリームを添えて
Piccola Pasticceria 
小菓子
モカで淹れたコーヒー
(6000円)

ぜひおでかけください。

金丸弘美(食環境ジャーナリスト・食総合プロデューサー)
◎総務省 地域力創造アドバイザー
http://www.soumu.go.jp/ganbaru/jinzai/pdf/b022.pdf
◎メールマガジンhttp://cgi.kapu.biglobe.ne.jp/m/9697.html
◎ホームページhttp://www.banraisya.co.jp/kanamaru/home/index.php
◎日本ペンクラブhttp://www.japanpen.or.jp/
◎ライターズネットワークhttp://www.writers-net.com/
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■最新刊の予告!
・現在、地方の食をテーマにした地域再生の話を執筆しています。
すべて現場に出向いた具体的な地域づくりのレポートです。

登場するのはイタリアのスローフード協会の活動、チッタスローの
町づくり、日本国内は「モクモク手づくりファーム」「馬路村農協」
「大山町大山農業協同組合」「竹田市」「小値賀」「長湯温泉」
「兵庫県豊岡市」「熊本県上乃裏町」「常陸太田市」などです。

「田舎力 ヒト・夢・カネが集まる5つの法則」(NHK生活人新書)
として、8月8日発売予定です。
http://www.nhk-book.co.jp/seikatujin/