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  旅日記 no.253
「剣岳 点の記」
2009年7月29日
こんにちわ。金丸です。
今日は「剣岳 点の記」の話です。

映画「剣岳 点の記」を観た。自然の景観が圧倒的に美しい。明治期の地図観測のことを描いた作品。地味な題材なのだが、ひたむきな人間の営みと、対する人が対照的で、その映像美が厚みがあって重量感がある。
http://www.tsurugidake.jp/

剣岳の四季がさまざまな表情を見せる。山岳ファンなら、魅了されるのだろう。監督の言葉に「日本にはせっかく四季があるんだから、それを入れないともったいない」ということだが、その四季を追うことで、この映画に存在感を出している。

観にいこうと思った理由が三つある。ひとつは、映画の宣伝で、監督の木村大作さんと、主演の浅野忠信さん、香川照之さんの三人がたまたま深夜のテレビに出ているのをホテルで観て、そのエピソードが興味をひいた。

実際に雪崩をおこして、浅野忠信が埋まってしまったとか、山頂の撮影で雪がせり出した崖の上、下は断崖のところで、香川照之に「寄れ!」と監督に言われたとか、尋常ならぬ撮影ぶりだったようだ。

7月17日に日本ペンクラブ常任理事の高橋千劒破さんの「名山の民俗史」(河出書房新社)の出版記念会に行った。そこで初めて、高橋さんが新田次郎のかつて編集担当者をしていて、家族ぐるみのお付き合いをされていたことを知った。「剣岳 点の記」は新田次郎原作。藤原正彦さんがご子息で、その藤原さんが、パーティーの挨拶をされた。


「映画『剣岳 点の記』は、女房が出演しています。なんと役所広司さんの妻役。女房は、役所さんと濃厚なベッドシーンであるのではと期待していたようですが、ちょっと出ているだけで、からみもなにもありませんでした。うちの子供たちも出ているのですが、私にだけは声がかかりませんでした」という挨拶で、爆笑だった。

興味をひかれて本屋で手に取ったのが「誰かが行かねば道はできない 木村大作と映画の映像」(木村大作、金澤誠 キネマ旬報社)である。木村さんはキャメラマンで、今回は初監督作。もともとは東宝の専属で、その後、フリーとなった人だ。

撮影作品を観たら「八甲田山」「復活の日」「ブルークリスマス」「寒椿」「鉄道員」「憑神」など、いくつか観た作品があった。好きなのは高倉健主演の「鉄道員」である。

本が圧倒的に面白かった。キャメラマンなのに、どんどん監督に新しい提言をしていく。セットも平気で変えさせる。監督のコンテを目の前で破り捨てる。といったエピソードが次々に出てくる。その変わり、どんどん意見をのべて実際に撮ってみせて、具体的にみせるという仕事に共感した。

本の著者の金澤誠さんが、インタビューのために映画を見直したようで、話のポイントが明確で具体的。それが臨場感をきわだたせている。いちばんすぐれたと思うインタビューに、ヒッチコックをフランソワ・トリュフォーが聴いた「ヒッチコック+トリュフォー」(晶文社)があるが、そのとき以来といっていいくらいのわくわく感があった。

本によると藤原さんが新田次郎さんのご子息であったことは、映画化権交渉で初めて知ったという。映画の話をすると、藤原さんは「木村さんなら、すべて任せます」と言われたというのだが、それだけ、映像に対する愛情を、藤原さんはご存じだったのだろう。ともかく「剣岳 点の記」は、ほんとうに山々が美しい。


■農水省ブランド化支援事業で飛騨高山の「かぼちゃ」の応援をしてます。↓
http://www.banraisya.co.jp/kanamaru/data/rensai/pdf/rensai07005.pdf

さまざまな料理家とコラボレーションをしながら食べ方を提案しようと
うのが、プランです。

「何度でも作りたくなるほめられレシピ (レタスクラブMOOK)」で大人気の
料理家・馬場香織さんと、おいしく楽しいかぼちゃの料理会を開催します。
http://www.kaori-cooking.com/profile.html(馬場香織さん)

コーディネーターは「食育」の人気講師・近藤惠津子さんです。

お二人とも女性陣に大人気。馬場さんは料理本がベストセラーに、
近藤さんは、食卓から世界を見る「食育」を語る講師として年間、
100本以上の講演をしている人気の人です。

ぜひご参加ください。案内状(Acrobat PDF) ↓
http://www.banraisya.co.jp/kanamaru/data/yotei/yotei101.pdf

〜飛騨高山、乗鞍山麓からのおくりもの〜
宿儺(すくな)かぼちゃの魅力を堪能する会

1日時 平成21年8月1日(土) 13:30〜15:30
2会場 生活クラブ館内 クッキングスタジオ ベル
〒156-0051 世田谷区宮坂3-13-13 生活クラブ館2F
http://homepage3.nifty.com/machi-design/map_new.html
TEL 03-5426-5212 FAX 03-3426-9911

3参加費 2,000円
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5日程 13:30〜13:40 
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13:55〜14:35 調理の説明とデモンストレーション
クッキングスタジオインストラクター 馬場香織
14:35〜15:10 試食タイム
15:10〜15:30 意見交換

6後援 JAひだ・飛騨地域農業改良普及センター・高山市
7企画コーディネイト NPO法人コミュニティスクール(CS)
・まちデザイン

8 企画コーディネートならびにお問合せ・お申込み先
NPO法人コミュニティスクール(CS)・まちデザイン
TEL 03-5426-5212 FAX 03-3426-9911
e-mail cs.machi-design@nifty.com

★お申込みは、電話・ファックス・Eメールでお願いいたします。
7月27日までにお申込みください。
「お名前・ご住所・電話番号・アドレス・
この企画をお知りになったのは?」についてお知らせください。

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全国で23の 団体が申請をしていて、現在、進行中です。↓
http://www.maff.go.jp/j/kanbo/tizai/brand/b_kankei/sien_zigyo01.html 

金丸弘美(食環境ジャーナリスト・食総合プロデューサー)
◎総務省 地域力創造アドバイザー
http://www.soumu.go.jp/ganbaru/jinzai/pdf/b022.pdf
◎メールマガジンhttp://cgi.kapu.biglobe.ne.jp/m/9697.html
◎ホームページhttp://www.banraisya.co.jp/kanamaru/home/index.php
◎日本ペンクラブhttp://www.japanpen.or.jp/
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