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  旅日記 no.260
「高山・丹生川の農村ツアー」
2009年9月9日
「高山・丹生川の農村ツアー」こんにちわ。金丸です。
今日は「高山・丹生川の農村ツアー」の話です。

9月5、6日に、飛騨高山の「宿儺(すくな)かぼちゃの郷へのツアー」が、とうとう実現した。参加者は15名。高知、千葉、東京など、各地から駆けつけてくださった。高山駅に11時に集まり、宿儺かぼちゃ研究会の代表・若林定夫さんのバスガイドで、丹生川へ。
http://www.banraisya.co.jp/kanamaru/slowlife/index.php?no=257&a=1
(宿儺かぼちゃの郷へのツアー)

高山は、今や420万の観光地だが、その中心部から北に20分ほどいった丹生川は農村地帯。だが、民家も重厚で、山村も美しく、住んでいる人たちが、いかに地域を大事にしているかがわかる。素晴らしい景観なのである。現在は、トマトとほうれん草の栽培で知られる。

若林さんは、200名近くの「宿儺かぼちゃ研究会」の農家の代表だが、話が抜群にうまい。おおうけである。まずは四反田という宿に荷物をおいた。この宿は180年の民家を旅館にしたところである。風情のあるところで、宿泊をしたかったのである。
http://www.shitanda.com/(四反田)

そこから、農家の太谷さんの家に。太谷さんの家は200年前からの家がそのままに使われており囲炉裏も現役である。ここで昼食を用意してもらった。この日は、丹生川神社の祭りの日で、一人ひとりの膳に「秋祭り昼御前」の料理が出たのだが、おしながきまで、きちんと作られている。

赤飯、ぜんまい煮、こも豆腐煮、あきしまささげ煮の三品の皿。ほうれん草、卵、赤白くずしの菓子椀。すくなかぼちゃの煮物、天ぷら、先端揚げの小手塩盛。きゅうり、ナスの漬物。スイカ。というコースである。これを作り手の農家の方から解説をしてもらいいただいた。

昼食後に丹生川神社の祭りに参加。神社の神殿にあがって、私たちも奉納の儀式に立ち会った。それから獅子舞や、地域の踊りを見学してから、かぼちゃの出荷場、畑、トマトのもぎとりと、めぐって、宿に戻った。宿の温泉に入ってからは、懇親を兼ねた夕食会。こちらも銘々膳である。

自家製梅酒の食前酒から始まり、すくなかぼちゃの豆腐。季節の酒肴。すくなかぼちゃのスープの卵豆腐入り。刺身。天然鮎塩焼き。揚げ物。煮物。冷やし鉢。鮭茶漬け。フルーツ。漬物。である。

自己紹介をしてもらったら、参加した人は、さまざま。食のまちおこしをしたくて、参考にしたいという行政や財団、広告代理店の方。東京で行った料理会で、すっかりファンになり、かぼちゃがほしくてきた人。旅行好きで、インターネットを観てきた人などである。

参加者の方からは大好評。「旅行はたくさんしているけど、こんなもてなしをうけた旅行は初めて」「一般のツアーでは、絶対にない旅。またこんなものがあればぜひ参加したい」「イベントというと都会の有名人を使うと思っていたけど、そんなことしなくてもできるんだとわかりました」など、素敵な感想をたくさんもらった。翌日は、高山を散策して解散をした。

2008年から「すくなかぼちゃ」のブランド事業を手掛けているが、ブランドとは、だれからも愛される商品であることが必要と考えた。作り手、背景、文化、信頼があって、その総合力がブランドだろう。ならば、丹生川にきてもらい、かぼちゃの生まれた郷、作り手をみてもらい、本当のファンを作ろうと考え、農家の現地にきてもらおうとツアーを組んでみたというわけだ。

料理を作った女性の田上さんは「朝早くから一所懸命料理作ったんや。喜んでもらえて嬉しい。やりがいもあるしな。やっぱり、ここにきてもらうのが一番や」。家を解放した太谷さんは「都会のまねをしてもできん。だから、田舎のやりかたで全部やろうと、やったんや」とこと。それがどこにもない最上のツアーとなって実現をした。とても気持ちが豊かになった二日間であった。