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  旅日記 no.265
「新しい試みの始まり」
2009年10月16日
こんにちわ。金丸です。
今日は、「新しい試みの始まり」の話です。

10月に入って各地から相談がいくつか持ち込まれた。6日の火曜日には茨城県常陸太田市の役場から3名が上京。打ち合わせの場所を四ツ谷のイタリアン「メラグラーナ ドーロ」にしてもらった。ここはシェフの堀川英朗さんが有機野菜を使いたいというので、常陸太田市の布施さんを紹介してすでに使用が始まった。
http://www.melagrana.jp/melagrana/index2.html

ディスプレーがあり農家と畑の様子がスライド上映され、その前に野菜が飾られ、サラダが出されている。ランチはビュフェ形式でこれがとても評判になっている。この雰囲気と野菜の使われ方をぜひとも常陸太田市の役場の人たちに見てほしかったのだ。つまり野菜のステージを知ってほしかった。東京ではどんな料理店で、どんなシチュエーションで出されて、どんな人たちが食べにきているかを知ってもらいたかったのだ。

相談は今度学生を対象としてのワーキングホリデーと将来の新規就農の取り組みをしたいとのこと。受け入れ農家と受け入れのプログラム作成をすることで、今年度は準備をすることで承諾。昨年から引き続きの常陸太田市での連携が始まった。昨年度は総務省の予算、今年は市の独自予算という活動。新しい展開に繋がったことを喜んだ。

翌日の7日には、JTB系列の「旅の販促研究所」の依頼で、奈良県のプロモーションの件のでの専門家のアドバイスをしてほしいということで、奈良県庁の方々と講義と質疑応答の時間をもった。イタリアのスローフードとギリシャ観光局の戦略をスライドで見てもらい、また伝統的な建築物を使った日本の事例を話す。

話のポイントは食材と料理と宿泊との連携したデザインとマネジメントという視点だ。奈良は超一流の文化資材をもっている。だからこそ景観や環境の観点を深めてほしいのと、食とのつながりを深めてほしい。それに奈良町など古民家再生をするプロジェクトが動いているので、そのメンバーの活動をもっとフューチャーしてほしいことを伝えた。

7日の同じ日の夕方、コウノトリの放鳥に成功させた兵庫県豊岡市から、「米のワークショップをしたい」との話。市役所のコウノトリ共生課の3名のメンバーと東京で会った。場所を代官山の「イータリー」にしてもらった。というのは、並んでいる商品を観てもらい、イートイン形式のショップの様子を知ってもらい、地域のデザインや商品開発のヒントにしてもらいたいと思ったからだ。

豊岡市の役場の方は、ホームページを閲覧し、ワークショップのためにテキストの素案を作成済みであった。また3年後の計画のプランもあった。「以前お会いしたとき3年計画を立てよと言われましたよね。それで作成したんです。確かに3年計画を立てると、このワークショップが将来なにを目指すのか、どんな目的なの方向がはっきりして、やりやすいことがわかりました」との回答。

僕は話したことをすっかり忘れていたのだが、言っていたことを、本当に形にして打ち合わせをするという姿勢に感動をした。さすがに将来の環境を考えて地域の取り組みをしてきた豊岡市は違うなあと感心してしまった。

常陸太田市と豊岡市のレストランでのうちわせは、なかなかよかったようで、みなさん料理や商品を熱心に観察。常陸太田市の方は「なるほどなあ、野菜も、こんな風に出すとおしゃれだなあ。これだと喜ばれるわ。これいいヒントになった」との話。豊岡市の方は「ジャムやコンポートの種類も半端じゃないですね。すごい種類がある」とびっくりである。それぞれの町の直売所のレストランの加工品やレストランの展開に少しでも役立てばと思ったのだが、評判はよかったようだ。