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  旅日記 no.266
「田舎力の集い」
2009年10月24日
「田舎力の集い」こんにちわ。金丸です。
今日は「田舎力の集い」の話です。

NHK生活人新書の「田舎力 ヒト・夢・カネが集まる5つの法則」が出版されて、担当編集者の福田直子さんから「打ち上げをしましょうよ」と言われて、「ねえ、どうせなら本に登場する人や関係者に集まってもらい、出会いの場を作らない?」ということから「田舎力の集い」なるものを行った。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140882972/kanamaru2007-22/ref=nosim/
(田舎力)

場所は四ツ谷の「リストランテ メラグラーナドーロ」。支配人の堀川英朗さんにお願いをして、「料理も食材から伝えられるといいね」ということから、本に登場する竹田市のサフラン、かぼす。馬路村の柚子。常陸太田市の蕎麦。豊岡市の米などを織り込んでの料理をしていただいた。

それにこれまで各地でおこなってきたワークショップのテキストをそれぞれ送付してもらい贈り物にする。竹田市のカボス、サフラン。飛騨高山のすくなかぼちゃ。常陸太田市の蕎麦など、食材のテキストを参加者に配布した。そうすれば、素材から料理まで見えるというものだ。

当日は、長崎県大村市の「シュシュ」の山口成美さん、竹田市の河野通友さん、総務省の櫻井毅さん、山口県の「ソルポ二エンテ」の湯城明彦さん、常陸太田市の武藤範幸さん、トリノ在住の中野美季さん、ローマの旅から駆けつけた管理栄養士のこばたてるみさんなど30名ほどの方々がお見えになった。少人数で、メインは参加した方々。全員を紹介をしてそれぞれ引き合わせるという形とした。さっそく会の様子をこばたさんがブログにアップしてくれた。
http://athlete55.com/kobata-terumi/
(こばたてるみ smail caffe)

おかげでなごやかで、いつまでの話が絶えない、とても楽しい会となった。なかでも嬉しかったのは山口県からきてくださった湯城さんの話だ。湯城さんとは、竹田市でサフラン栽培の農家を解放してもらいパエリアのフルコースを実現した。これがきっかけで、素材のテキストから文化背景から、伝統的な建造物を使う料理まで行うというコラボレーションが、各地で次々と生まれたのだ。

湯城さんと竹田市の関係はその後も続き、お互いに行き来しているとのこと。さらに湯城さんは、今回の本「田舎力」を使い、テキスト作成から行う食のワークショップを地域で広める活動を始めてくださった。

今回の「田舎力」の本は、担当の福田さんによると、この2カ月で書評に取り上げられたものは28本になるという。インターネット書店のアマゾンでは、9月16日以来、10月に入っても「地域経済部門」で、ほぼ1位をキープしている。読者が感想を書くレビューも18本を超えた。なによりも本で紹介した食のテキストから料理まで展開する手法が各地で実践できるようになったのが大きい。

飛騨高山の「すくなかぼちゃ」で行った農林水産省のブランド化支援事業では、ワークショップの手法が高く評価を受けたようで、11月27日に行われる「食と農林水産業の地域ブランド協議会」総会・シンポジウムでの事例報告でメインで取り上げていただくこととなった。今後、実施予定は、秋田県横手市、茨城県常陸太田市、兵庫県豊岡市、岐阜県飛騨高山市、香川県高松市「丸亀商店街」などで行う。楽しみだ。
http://www.syoku-brand.com/information/21211127
(食と農林水産業の地域ブランド協議会)

「田舎力の集い」の翌日の7日には、代官山「イータリー」のレストラン「GUIDO」に出かけた。シェフのエンリコ・パネロさんが料理を手掛けた「EATALYの本格パスタ・ブック」出版パーティーに呼ばれたのである。エンリコさんとは、常陸太田市との蕎麦、飛騨高山の「すくなかぼちゃ」と、コラボレーションでワークショップを行い、新し食のステージを作ってもらった。そのことも「田舎力」で登場している。

エンリコさんは14歳から食の現場で学び、現在22歳で、シェフとして任されている。動きがいつもきびきびとして、気持ちいい仕事ぶりには、いつも感心させられる。仕事もとても美しい。本は扶桑社からで、日常のパスタをメインとしたもの。小さな顔の見えるパーティーだった。

会場でCEOの林茂さんに、エンリコさんと行った食材の背景から明確にして食の展開を料理まで見せるという形が、農水省のブランド化事業でも高く評価されたと報告した。「そうです。素材から料理までみせる。それ正解ですよ」と言われて嬉しかった。