こんにちわ、金丸弘美です。
今日は「日本初の大分県での食育アドバイザー事業」について
鹿児島県県庁での「あまみ長寿・子宝プロジェクト推進事業」の平成18年度の委員会に出席。日帰りで東京に戻り、翌日早朝今度は大分県に向かった。大分では、おそらく日本では初めての食育アドバーザーの就任となり、その一回目の打ち合わせである。
対象となるのは竹田市と佐伯市。この二つの地区の一年間の食育のプロジェクトを推進することとなる。
大分県庁に寄って、午後に竹田市に向かい、竹田市の牧剛尓市長と会談の後、竹田研究所の河野友通さん、工藤克美さん、工藤隆浩さん、福祉課の堀田貴子さん、県の井上昭二さんらと方向性について話し合った。
竹田市は、僕がこの一年間で全国60箇所以上行ったところのなかで、もっとも気に入ったところである。人口2万8000名だが、じつはここには年間400万人が訪れている。古い町並や農業景観などが美しく、温泉や自然の湧き水など、もともとあった自然に恵まれ、しかも歴史と文化も深く、市全体がじつにたおやかなのである。
これから地域のもともとあったものを全面に出していく町づくりを行えば、おそらく全国でももっとも注目されるところとなるだろう。それほど市全体の町並景観や農業景観、自然の調和が、素晴らしいところなのである。
これまで全国500ヶ所以上は巡っているのだが、いずこも町並が壊され、スーパーや郊外店やパチンコ店、コンビニやファストフード、安手の看板が建つなど、景観の画一化無個性化が蔓延している。そのなかにあって、竹田市は、増殖する画一化の波から逃れている町なのである。
素晴らしい地域にうかがって、しかも、ずっとテーマにしてきた食育やスローフードの実践ができるとなって、こんなに素敵なことはない。もっとも現場では、どこもそうだのだが「食育」というのが、あまりに範疇が広すぎて漠然としていて、一体なにから手をつけて、具体的には、どうしたらいいのかわからないという
声も多い。
そこで、方向性として「健康でおいしいものを食べて、みんなが元気、地域が元気になる」ということを目指したいと話をした。そうして、地域にもともとあって行われていることを拾いあげて、それを一年間のプログラムに組み込むこと。毎回、全国の取り組みを具体的な活動を紹介する、学校、農業、地域、加工品のブランド化、スローフードなど、テーマをしぼり、8回ほどのセミナーの公開講座を開く。
講座のなかで具体的なワークショップの実践を2回ほど開催する。
毎回、竹田市、佐伯市から、一箇所取材に入り、外部に対して発信を行い、同時にアドバイスを行う。地域の食のブランド作りの協力を行う。希望としてあがっている食育のイベント、PTAと連携した活動、伝統の食を生かした老人と子供たちのコミュニティ作りなどの、具体的な活動を実施する、などである。
それも地域のものを使い、新たに組みなおして、地域にすべて還元される仕組みとし、同時に外部に対しての発信ができる態勢を作りたいと考えている。竹田市には、全国各地で取り組んできた実践と、また各地域の事例を紹介し、それらのすべてをフィードバックさせることを行いたいと思っている。
例えば、佐賀県で行った浜玉中学校の公開給食は、地元でも評判であったが、それらの事例を具体的にパワーポイントで見てもらったところ、「これは面白いし、私たちでもできるし、やってみたい」との話が出た。このようにあるものを、ちょっとアレンジをして、竹田市のいいもの、地域に根ざしたもの、食の文化を生かして、それらをベースに活動を展開していきたいと思っている。
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「食育」の基本図書として大好評。
・書名『フードクライシス 食が危ない!』
・金丸弘美著 イラスト・ワタナベケンイチ
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・サイズ:A5変形(142×194)120ページ オールカラー
・問合せ:電話03−3237−8991
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巻頭インタビューで登場することになりました。
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