| 現地に行って必ず話すこと 食で活性化させる32のアドバイス (2012-06-14) 今年に入って北海道から鹿児島県まで30カ所以上の地域を訪ねた。多くの所で求められたのは、食をテーマにした地域振興策や6次産業化へのアドバイスである。
最近の例では、長野県上田市で、温泉地の若い人たちが、耕作放棄地を使った田植え体験で旅館にお客を呼び込みたいという相談があった。しかし、田植え体験だけ... ≫詳細 |
| 農業に新たな価値変動 埼玉県内の現場を見て回る (2012-06-07) 埼玉県は人口720万人。生産人口も高く消費地も近いことからさまざまな新しい農業や事業展開が生まれています。10億円を販売する直売所、2億円を売る卵の直売、ユニバーサルデザインのイチゴ摘み体験、農家がコーチをする体験ファーム、70億円を売り農家と連携をしたケーキショップを始めた菓子専門店、豚
の種の... ≫詳細 |
| 牧場でランチを作って食べる授業 体験を通して学ぶ「酪農教育ファーム」 (2012-05-31) 今月20日、東京都八王子市にある磯沼ミルクファームで「牧場の料理会」を開いた。
この会は、私が教えている大学の授業の特別編として実施しており、今年で6年目となる。参加したのは、フェリス女学院大国際交流学科の36人と、明治大農学部食料環境政策学科の7人。牧場で学生がランチを作って食べる授業である。... ≫詳細 |
| 「歩ける」ことが商店街の活力に 若い人たちでにぎわうまちづくり (2012-05-24) 長崎市は年間約600万人が訪ねる観光地。そこで行われているのが、まちそのものをあらゆる角度から見てもらおうというユニークな観光スタイルの「長崎さるく」だ。「さるく」とは長崎の方言で「ぶらぶら歩く」という意味。歴史的な建造物やまち並み、それにまつわる物語をまち歩きにうまく取り入れている。
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| 価値観とチャンネルの転換 POS活用で山間の農村が元気に (2012-05-17) 最近、元気な地域に行って、こんな方法があったのかと驚くことがたびたびある。
それは、価値観とチャンネル(販路)の転換であり、それまでの手法に新しい道筋をつけることである。
例えば、福島県会津地方の伝統工芸である会津漆器の木地(素地)を作る丸祐製作所(同県会津若松市)は、インターネットでつながりが生... ≫詳細 |
| エネルギー、エコロジー、そして新たな産業 今後のまちづくりに必要な視点 (2012-04-26) 「北澤宏一先生を囲む会」に出掛けた。北澤氏は、前科学技術振興機構理事長で「福島原発事故独立検証委員会」の委員長を務められた。囲む会は、同委員会の報告書が完成したことと理事長の任期が満了になったことを受け、この二つの功績をねぎらうために開催された。物理学の大学関係者を中心に120人ほどが集まった。
民... ≫詳細 |
| 文化と食、農業の融合でまちづくり 今最も注目される鶴岡市の取り組み (2012-04-12) 山形県鶴岡市主催の「食文化創造都市推進シンポジウム」に呼ばれて行った。鶴岡市は最近のまちづくりで最も注目している所で、昨年に続く訪問となった。というのは、文化と食、農業などを融合させて総合的に発信しているからだ。
その代表的な例が、同市出身の渡辺智史監督の映画「よみがえりのレシピ」だ。山形県の在来... ≫詳細 |
| 地域ブランドをつくる 地元の認知度を高めることが第一歩 (2012-04-05) 岐阜県高山市の「丹生川宿儺かぼちゃ研究会」の10周年記念式典に呼ばれて行ってきた。会場の高山グリーンホテルには、農家はもちろん、市、市場関係者、取引先、地元の飲食店など200人ほどが集まった。
宿儺カボチャは、高山市丹生川地区で20年ほど前から栽培されている。ヘチマのような長い形をしていて、大きな... ≫詳細 |
| 元気な直売所には独自性がある 店舗数はコンビニ最大手を超える (2012-03-29) 農家が持ち込んだ農産物を販売する直売所が各地で増えている。全国で1万7000カ所、売り上げは平均1億円になるといわれ、店舗数はコンビニ最大手の「セブン─イレブン」を超えている。全国各地に行った際は、その地の直売所をでき
るだけのぞくようにしている。直売所の形態は、大型化に向かう所と、小さく
ても地域... ≫詳細 |
| 世界遺産・小笠原諸島に行く 日本の「グローバル観光」のモデルに (2012-03-15) 世界遺産に登録された小笠原諸島(東京都)を訪問した。国土交通省の小笠原諸島振興開発審議会委員に任命され、現地に赴くことになったのである。
委員に任命されたきっかけは、2011年1月10日に開催された奄美諸島・徳之島(鹿児島県)フォーラム「徳之島の未来、世界遺産」で国交省の担当者に会ったことだった。... ≫詳細 |
| 「空の駅」整備でワークショップ 小美玉市に空港ができた (2012-03-08) 茨城県小美玉市に茨城空港ができ、定期・チャーター便が中国・上海やソウル、神戸、札幌各市に飛んでいる。格安航空会社の誘致などで航空運賃が安いだけでなく、空港駐車場を無料にしたり、東京駅─空港間のバス運賃を500円に設定したりするなど、革新的な低料金システムで人気を呼んでおり、開港した2010年3月から... ≫詳細 |
| ドイツのグリーンツーリズム 田園という癒やしの場の創出 (2012-03-01) 農村に行くと、役所の職員に「うちはグリーンツーリズムを推進しています」と言われることが多くなった。日本でグリーンツーリズム振興が行われるよう
になったのは2005年から。農林水産省のホームページ(HP)には、グリーンツーリズムについて「農山漁村地域において自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇... ≫詳細 |
| 欧州のグリーンツーリズムに学ぶ 地域性をトータルにマネジメントして売り出す (2012-02-23) 全国各地に行くと、観光客の流れが変わっていると感じることがある。 団体旅行や修学旅行を大量に受け入れ、宴会付きで品数の多い料理などを出していたホテルや旅館が立ち並ぶ温泉街。沿道には土産物店がずらり。ホテルなどは思い思いに建っていて、自然景観への配慮は見られない。こういった所は客が激減している。
代... ≫詳細 |
| イタリア・スローフードの始まり 明確なコンセプトを持って選定する (2012-02-16) イタリアのスローフードの始まりは、「バローロ愛好協会」というワインを愛する会であった。そこが「ゴーラ」というグルメ雑誌と結び付いてスローフード運動が始まる。本拠地は北イタリアのピエモンテ州にある人口2万8000人ほどの
ブラ。昔の風情を残した美しいまちである。古い建造物を活かした商店街に、その運動... ≫詳細 |
| 食育とブランド化は直結する 食材の文化的背景を調査し、持ち味を明確に (2012-02-02) 食育がブランド化事業であり、その蓄積が地域力を強めるものになり得ると思ったのは、イタリアのスローフードの取材からだった。
それまで、都会の人たちを農家に連れて行って現場の取り組みを紹介したり、逆に、農家の人に都会の集いに来てもらい生産から出荷までを写真を交えて説明してもらったりして、生産物の素晴ら... ≫詳細 |
| 早寝早起き朝ごはん 生活リズムを改善すれば学力もアップ (2012-01-26) 小さな子どもを持つ親たちの集いや、現在受け持っている女子大での講義では、必ず「早寝早起き朝ごはん」の大切さを話している。こうしたリズムの生活をする方が健康にいいし、集中力も高まって学力向上につながるからだ。
大学でアンケートをとると、就寝時間が遅く、朝起きられない、疲れやすいという学生が半数近くに... ≫詳細 |
| 子どもの健康被害を知って始めた食育 若い世代の食生活を改善しよう (2012-01-19) 食育を行う場合は、環境・健康調査、作物の文化的背景や歴史、料理法などについて、科学的な裏付けをするためにできるだけテキスト化する。
各地の取り組み事例やデータ、現場の様子などに関する分かりやすい資料を準備しておき、パワーポイントなどのプレゼンテーションソフトウエアを使って事前に伝える。... ≫詳細 |
| 食の教育は地域活性化につながる 食育を地域に根付かせるには (2012-01-12) 食育の講演で毎月のように各地に呼んでいただく。テーマは、いかに地域づくりに結び付けたらよいか。具体的な方法や各地の事例が知りたいというのだ。
「食育基本法」が成立したのは2005年。既に5年が経過して見直しをすることになっている。
そのこともあって、食育の新たな活動をどう展開していくかが、改めて問わ... ≫詳細 |
| 地産地消の仕事人 現地検討会で交流を深める (2012-01-05) 国は「地産地消」を推進している。地域で採れる農産物をその地域で使うことの奨励である。食料自給率のアップと、直売所や加工などの活動を通じて付加価値を高め、地域経済につなぐという狙いだ。
これらの取り組みの中で、平成20年度から始まったのが「地産地消の仕事人」の選定。農林水産省が、全国で地域の農産物... ≫詳細 |
| 地元施設の見直しと経営改善を 直売所や道の駅などを地域の拠点に (2011-12-15) 料理研究家の馬場香織さんから電話があって、岡山県奈義町産業振興課の森安栄次さんが東京に来るので食事をしませんか、という誘いを受けた。
森安さんは、総務省の地域力創造アドバイザー事業で通った同町の担当窓口の人で、筆者と1年間一緒に政策を考え、実践してきたパートナーだ。同町では、振興策の検討に当たり... ≫詳細 |
| ブランド化に直結する味覚ワークショップ 求められる食材と料理の特性の明確化 (2011-12-08) 農林水産省の「食品の地域ブランド確立に向けたガイドラインの効果検証に係る検討委員会」の会議でお会いした「職彩工房たくみ」(福岡県)の尾崎正利さんから、ユズの輸出について興味深い話を伺った。
尾崎さんは、食のコーディネーター、アドバイザーとして活躍している。福岡県の山間地で生産されたユズの加工品「... ≫詳細 |
| 料理では調味料が決め手 うまいものを作る必須条件 (2011-12-01) 九州を旅した人によく言われるのが、「刺し身を食べようとしたら、しょうゆが甘くてとても食べられなかった。あれは何とかならないか。刺し身はいいのに、しょうゆがまずい」。実際、九州では一般的にしょうゆが甘い。
その原料を見ると、化学調味料や甘味料が入っている。スーパーなどで販売されている安い調味料の多く... ≫詳細 |
| 6次産業は料理作りから始めよう(その2) 地域の食の可能性や豊かさを実感 (2011-11-24) 高知県に毎月通っている。「農業創造人材育成事業総合アドバイザー」として、農業関係者の加工品開発、直売所や道の駅などでの農産物販売、地域産物を使った農家レストラン運営など、新しい地域づくりの推進をお手伝いするためだ。
地域にはたくさんの食材がある。一度、実際にどんな料理ができるか、みんなで作ってみま... ≫詳細 |
| ノウハウの共有化を図る合宿研修 高知県の農業創造人材育成事業 (2011-11-17) 高知県は「地産外商」を掲げて、地域の農産物や加工品などを積極的に売り出している。同時に、県庁内の体制を築き、しっかりしたものづくりにも力を入れている。
「われわれに求められているのは、地産地消を徹底したうえで、外に打って出ることだと思います。小さくなる県内市場だけに依存していてはいけないと思いま... ≫詳細 |
| 築地と魚離れ 需要を取り戻し食文化として伝える (2011-11-10) 魚離れが進み、平成18年には初めて肉類の摂取量(1人1日当たり)が魚介類のそれを上回った──。これは、平成20年度版水産白書の報告である。
小学生が嫌いな学校給食のトップは「魚全般」で、魚料理が嫌いな理由は「骨があるから」「食べるのが面倒」「食べるのに時間がかかる」「においが嫌い」などとするリポ... ≫詳細 |
| 6次産業は料理作りから始めよう 加工所を造る前にやるべきこと (2011-10-27) 6次産業化が盛んに唱えられ、各地で農産物や魚介類の加工所・直売所、農家レストランなどを創設して、食品を売り出そうという話が持ち上がっている。
だが、その前にぜひやってもらいたいことがある。地域の食材の調査と料理の試食である。そして理想としては、料理や加工技術の習得というソフト面に金と時間をかけて... ≫詳細 |
| 料理家を交え、食のワークショップ (2011-10-20) 食のワークショップを開いている。
ワークショップは「体験型講座」と呼ばれる。専門家の指導を受けながら、参加者が実際に体験をして創造性を培い学んでいくというものだ。演劇や音楽などでは一般的で、町づくりなどでもよく行われている。
食の場合は、料理家を交えて、料理作りに参加してもらい、食材の文化的背... ≫詳細 |
| 視察には質問項目持参で参加しよう (2011-10-13) 農産物に付加価値をつけて販売したい、農産物のブランド化を推進したいという動きが活発になっている。
というのも、全体的に農産物の価格が低迷していることもあり、生産物をそのまま市場に出荷するよりも、加工して自ら販売する方が高くなるからだ。地域の特産品になる。それに、小さくとも地域の経済が回る。そうす... ≫詳細 |
| 食の振興と観光イベントは料理と背景づくりから (2011-10-06) 地域の食材を使って料理を作るワークショップを、長崎県平戸市や佐賀県唐津市、大分県佐伯市など各地で開いてきた。ワークショップにしたのは、地域でどれだけ豊かなものを打ち出すことができるか、みんなで認識するという理由からだった。そして、特に多かったのが「食での観光をしたい」という要望である。
「食で観... ≫詳細 |
| ブランド化には「食のテキスト」を作ろう (2011-09-29) 地方の現場では、農産物の付加価値を高めるため、レストランを開設したり、加工施設を造ったりする新しい試みが行われている。特に多いのが地元の産物を販売する直売所の開設で、今では1万6000カ所にも上る。中には愛媛県今治市の「さいさいきて屋」のように、農家1300人が参加し、地元に150万人の客を集め、... ≫詳細 |